風雲もーれつ城

赤塚ギャグ・オールスター 風雲もーれつ城

『赤塚ギャグ・オールスター 風雲もーれつ城』は、赤塚不二夫とそのチーム、フジオ・プロが手掛けた時代劇スタイルのギャグ漫画であり、1969年に『週刊少年サンデー』に掲載されました。この作品は、現行の連載である『もーれつア太郎』、過去の人気作『おそ松くん』、そして連載が中断していた『天才バカボン』のキャラクターたちがクロスオーバーする、ユーモラスで独特なストーリーを展開します。

概要

この作品は、もーれつ城における権力争いを描いた内容で、抹殺された殿様の仇を討つために立ち上がるという筋立てです。「もーれつア太郎」と「おそ松くん」のキャラクターが絡み合うことで、さらに面白さが増しています。特に、バカボンのパパやイヤミ、デカパンなど、個性的なキャラクターが織りなすストーリーで、一連の騒動が進行します。

ストーリーの展開

物語は、もーれつ城の長屋から始まります。少年貝売りのア太郎とデコッ八が登場し、傘張り職人のバカボンのパパに貝を売りに行くものの、誤解から殴られる一幕があります。しかし、パパは町一のバカとして名高いキャラクター。すると、もーれつ城の家老デカパンが現れ、事態はさらに複雑化します。パパは偶然にも殿様のそっくりさんであり、デカパンは彼に殿様の替え玉になることを請い、物語は急展開を迎えます。

その後、もーれつ城ではイヤミら家臣の陰謀が進行しており、殿を抹殺しようとする悪巧みが明らかになります。イヤミは毒を仕込んだ団子を使用し、殿を襲います。その結果、殿は絶命し、デカパンはイヤミたちの所業に気付きつつも証拠を掴めずに悩みます。

立ち上がるデカパン

デカパンはなんとか殿の替え玉を立てる策を講じ、バカボンのパパを取り込んでガチンコ勝負を挑みます。しかし、状況は思わぬ方向に進展し、パパが殿の替え玉であることが発覚するという事態になってしまい、イヤミたちの真の目的が暴かれます。ア太郎とデコッ八も加わり、パパを救おうと奮闘するが、イヤミの裏切りによって一挙に状況が悪化します。

結末とその後の展開

最後には、善悪の戦いが繰り広げられ、イヤミらの悪行が明らかになります。イヤミは追い詰められ、殿の弟が現れることで一気に局面が変わります。弟によってイヤミは倒され、物語はクライマックスを迎えます。デカパンは新しい殿様となり、平和に戻ったもーれつ城で幕を閉じます。この流れは、赤塚不二夫独特のユーモアと風刺に彩られ、キャラクターたちの個性が全開の展開となっています。

登場キャラクターの魅力

この作品には、ア太郎、デコッ八、バカボンなどのキャラクターが独特のセリフと行動で魅了し、読者を笑わせます。特にイヤミやデカパンのシーンには、赤塚作品特有のテンポとリズムが感じられ、漫画らしい表現が際立つ印象です。

また、原作者である赤塚不二夫が解説者として登場することも、この作品の面白いポイントです。彼自身の存在が、漫画の世界にさらなる深みを与えています。

収録媒体

この漫画は各種の単行本にも収録され、漫画界での重要な位置付けを持っています。時には言葉が書き換えられたり、セリフが編集されたりしながらも、その時代を反映した魅力は色あせることがありません。赤塚不二夫のギャグは、今なお多くのファンの心をつかんでいることでしょう。

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