風雲急なり大阪城 真田十勇士総進軍

風雲急なり大阪城 真田十勇士総進軍

概要

『風雲急なり大阪城 真田十勇士総進軍』（1957年2月27日公開）は、中川信夫監督による日本の白黒映画で、真田十勇士の物語を基にして制作されました。新東宝が製作・配給を手掛けたこの映画は、1時間9分の長さで、全7巻から成り立っています。

物語は、真田十勇士の勇敢な活躍を描くもので、脚本は前年の作品『怪異宇都宮釣天井』を手掛けた仲津勝義と武部弘道によるものです。また、撮影は西垣六郎が担当し、美術は岩武仙史が手がけました。音楽は佐野日出男が担当していますが、オリジナルスコアは存在せず、童謡や唱歌のアレンジが使われています。特に印象的なシーンとして、忍者たちの戦いがあり、カメラスピードを変化させる独特な技法が採用されています。

あらすじ

物語は1600年の関ヶ原の戦いに始まります。この戦いで関が原における敗北後、真田幸村は忠臣たちで構成される十勇士と共に九度山に隠れ、再び徳川家康と対決する準備を進めます。数年間の戦略と情報収集ののち、幸村は全国各地に十勇士を派遣します。この中には、猿飛佐助と菊乃が豊臣秀頼がいる大坂城へ向かい、他の仲間たちもそれをサポートします。

幸村の弟子・三好清海入道は、酒癖の悪さがあり、最初は九度山に残るよう幸村に命じられますが、彼は主君のために大坂城へ向かうことを決心します。大坂に到着した彼らは、秀頼の重臣・木村長門守から、家康が隠している秀吉の遺言書を取り戻すよう命じられます。この遺言書には、幸福な時代の再来を告げる重要な内容が記されていました。

しかし、平野主水正は裏切り者であり、長門守の計画が成功することを恐れ、大坂城を破壊しようとします。幸村の仲間たちによってその陰謀は阻止されるものの、遺言書を奪還しようとして家康に忍び込むことが試みられます。家康は遺言書を書き換えており、これを知った十勇士たちは、再び大坂城へと向かう幸村のもとへ集結します。

スタッフ・キャスト

この作品のスタッフには、監督の中川信夫をはじめ、企画を担当した津田勝二、脚本コンビの仲津勝義と武部弘道、撮影の西垣六郎、美術の岩武仙史、音楽の佐野日出男らが名を連ねています。また、キャスト陣には、真田幸村役の田崎潤や、猿飛佐助役の天城竜太郎、霧隠才蔵役の小笠原竜三郎など、魅力的な俳優たちが集まりました。

映画は、真田十勇士の勇敢な戦いと彼らの忠義心を描き出し、視聴者に深い感動を与える作品となっています。歴史ファンにとっても必見の内容であり、当時の映像技法や演出も興味を引く要素です。

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