飯田高原

飯田高原（はんだこうげん）

飯田高原は、大分県玖珠郡九重町の南部に位置する高原で、九重火山群の北麓一帯に広がっています。標高は750mから1200mで、なだらかな斜面が特徴です。この地域は、玖珠川の源流地帯でもあり、阿蘇くじゅう国立公園の一部を構成しています。

地理と歴史

行政的には大分県九重町に属し、その主要部は旧飯田村にあたります。江戸時代には広大な入会原野でしたが、明治時代に入り、予約開墾払下法によって払い下げられ、大分牧場の開設や千町無田開拓が行われました。

大分牧場は1891年に地元の資産家によって開設されましたが、1903年に解散しました。一方、1889年には筑後川の氾濫で家と耕地を失った農民の救済のため、青木牛之助の指導のもと、飯田高原の東部で千町無田開拓が始まりました。

1964年10月には、やまなみハイウェイが開通し、観光客が急増するとともに、玖珠キャベツの出荷も盛んになりました。

飯田高原では、毎年定期的に野焼きが行われ、その景観は「野焼きによる感動の景観づくり」として、平成29年度国土交通省手づくり郷土賞を受賞しています。

観光

飯田高原には、長者原一帯の長者原温泉（星生温泉、牧の戸温泉など）、高地の寒の地獄温泉、高原中央部の馬子草温泉など、豊富な温泉があります。これらの温泉は、やまなみハイウェイ沿いに点在しており、くじゅう連山温泉郷として知られています。

また、近隣の筌の口九酔峡エリアには、筌の口温泉、九酔峡、九重夢大吊橋などの観光スポットもあります。

鉄道の列車名

かつて、飯田高原に因んだ列車名「はんだ」が存在しました。1963年に国鉄の臨時準急列車として門司港・直方～由布院間で運行を開始し、翌年には定期列車となりました。その後、急行列車に格上げされましたが、1980年に快速列車に格下げされ、国鉄民営化直前の1986年に廃止されました。

その他の情報

飯田高原は、豊かな自然と温泉、歴史的な背景を持つ魅力的な場所です。四季折々の美しい風景が楽しめ、多くの観光客が訪れます。また、高原では、地元で採れた新鮮な野菜を使った料理も楽しめます。

関連項目

久住[[高原]]：久住山南麓にある高原

外部リンク

九重・飯田高原観光協会
阿蘇くじゅう国立公園
Viento ～おおいたの風～ 2004 Autumn Vol.6

もう一度検索