飯盛山 (福島県)

飯盛山：白虎隊終焉の地、歴史を刻む山

飯盛山は、福島県会津若松市に位置する標高314mの山です。その名は、飯を盛ったような山の形に由来します。飯盛山は、戊辰戦争（会津戦争）における白虎隊の悲劇の舞台として、その名を深く刻んでいます。

白虎隊自刃の地

慶応4年（1868年）、会津藩は年齢別に部隊を再編し、16歳から17歳の少年たちで白虎隊を編成しました。戸ノ口原の戦いで敗れた白虎隊士中二番隊は、飯盛山にたどり着き、鶴ヶ城が炎に包まれているのを目撃します。絶望した彼らは、敵に捕らえられるよりはと自刃の道を選びました。この悲劇は、今も飯盛山に訪れる人々の心を揺さぶります。

白虎隊士の遺体は、約3ヶ月後に付近の村人によってひそかに宝光山妙國寺に仮埋葬され、その後改葬されました。飯盛山には、会津飯盛山白虎隊士墳墓域（登録記念物）や白虎隊記念館があり、彼らの霊を弔っています。

飯盛山の見どころ

会津飯盛山白虎隊士墳墓域: 白虎隊士の墓が並び、多くの観光客が訪れます。
石部桜: 飯盛山北側の畑地にあるエドヒガンの桜の木。NHK大河ドラマ『八重の桜』のオープニング映像にも登場しました。
旧正宗寺三匝堂（さざえ堂）: 寛政8年（1796年）に建立された独特の二重螺旋のスロープを持つ御堂。正式名称は円通三匝堂で、国指定重要文化財となっています。

飯盛山へのアクセス

バス: JR会津若松駅からまちなか周遊バス「あかべぇ」で約5分、「飯盛山下」下車、徒歩2分。または、JR会津若松駅前から「千石・神明線　千石先回り」で約4分、「八角町(やすみまち)」下車、徒歩7～10分程度。JR会津若松駅前2番バス乗場から「金堀行」で約13分、「滝沢」下車。徒歩3分。
* 車: 飯盛山観光案内所の西側にある「市営観光無料駐車場」または近隣の有料駐車場を利用。

まとめ

飯盛山は、白虎隊の悲劇を伝える歴史的な場所であると同時に、会津若松市街を一望できる景勝地でもあります。徒歩またはスロープコンベアで山頂まで登ることができ、気軽に観光を楽しめます。会津若松を訪れる際には、ぜひ飯盛山を訪れて、歴史に触れ、美しい景色を堪能してください。

飯盛山は、過去の出来事を語り、訪れる人々に平和の尊さを教えてくれる、そんな場所です。

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