養老川

養老川（ようろうがわ）

養老川は、千葉県南部を流れる二級河川であり、養老川水系の本流です。その源流は、千葉県夷隅郡大多喜町大田代の清澄山北東部に位置する麻綿原高原にあります。そこから蛇行しながら北上し、途中で養老渓谷を形成します。

地理

養老川は、粟又の滝（高滝）や弘文洞跡といった景勝地を過ぎ、市原市に入ります。市原市内では、高滝湖に注ぎ、さらに北へと流れていきます。最終的には、市原市五井南海岸と市原市五井海岸の境界から東京湾に注ぎます。

名称の由来

「養老」という川の名前の由来には、諸説あります。一説には、ひざの裏を表す古語「膕（よほろ）」が、川の屈曲した様子を表していると言われています。現在使われている「養老」の字が当てられたのは江戸時代以降で、それ以前は「用路川」や「勇露川」などの字が使われていました。さらに遡ると、「与保呂」という表記も見られます。

歴史

養老川は、過去に何度か水害に見舞われています。

1960年（昭和35年）8月20日 - 台風第14号による集中豪雨で堤防が決壊。
1970年（昭和45年）11月20日 - 集中豪雨により市原市二十五里地区の二十五里橋が流失。

一方で、近年では地域活性化の取り組みも行われています。

2018年（平成30年） - 「養老桜とアートの小径プロジェクト（文化と芸術の里づくり）」が平成30年度手づくり郷土賞を受賞。

流域の自治体

養老川の流域には、以下の自治体が含まれます。

千葉県
夷隅郡大多喜町
市原市

支流

養老川には、以下の支流があります。

夕木川（別名「蕪来川」。養老川との合流地点には弘文洞跡と呼ばれる川廻し隧道の崩落跡があり、養老渓谷の観光名所となっている。）
梅ヶ瀬川（上流付近は梅ヶ瀬渓谷と呼ばれる紅葉の名所である。）
古敷谷川（高滝湖に流入）
内田川
平蔵川

並行する交通

養老川の流域には、以下の鉄道路線が並行しています。

小湊鉄道（養老渓谷駅～五井駅間）

脚注

関連情報へのリンクは、記事の最後に記載しています。

関連項目

千葉セクション
千葉県の二級水系一覧

外部リンク

養老川河口干潟調査 - 東邦大学理学部
養老川漁業協同組合
養老川流域懇談会 - 千葉県

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