養老町立高田中学校

岐阜県養老郡養老町に位置する公立中学校、養老町立高田中学校は、地域の小学校（養老小学校、養北小学校、日吉小学校）から多くの生徒が進学し、令和5年度現在、3学年合わせて12学級、およそ430名の生徒が学んでいます。

教育活動

高田中学校では、生徒たちの人間形成や社会性を育むための伝統的な活動が各学年で行われています。1年生は校内の広大な芝生エリアの管理、2年生は学校のそばを流れる御所川（ごしょがわ）の清掃、そして3年生は校内花壇の整備を担当しています。これらの活動は、地道な努力の重要性や自然との触れ合い、奉仕の精神を学ぶ貴重な機会として、授業時間の一部を割いて行われています。

特に、2年生による御所川の清掃活動は、本校の特色ある取り組みの一つです。かつて街の中心部を流れ、異臭が漂うこともあった御所川ですが、昭和60年代に始まったこの清掃活動により、環境は大きく改善されました。生徒たちは専用のつなぎを着用し、早朝や放課後に担当を決めて川に入り、ゴミの回収を行います。当番制での継続的な取り組みにより、現在は異臭もほとんど感じられなくなるほどになりました。この活動は、生徒たちに現実の環境問題と向き合う機会を与え、強い印象を残しています。

また、校内の芝生エリアは西濃地区でも有数の広さを誇り、生徒たちの手によって大切に維持管理されています。

修学旅行

学年ごとに特色ある修学旅行を実施しています。1年生は「山」をテーマに、国立乗鞍青少年自然の家での活動や高山市内での研修を通じ、小学校から中学校への意識転換や集団生活、自主性の向上を目指します。2年生は「海」の活動として、国立若狭青少年自然の家（過去には国立美浜青少年自然の家での実施例もあり）で研修を行います。そして3年生は、平和学習の一環として広島を訪れ、世界遺産である原爆ドームや広島平和記念資料館を見学し、原子爆弾の悲惨さや平和の尊さを学びます。平和学習の後にはユニバーサルスタジオジャパンを訪れるという構成になっており、近隣の多くの学校が東京方面へ修学旅行を行う中で、本校の広島・USJへの行程は数年来続いています。

伝統の灯

高田中学校で大切に受け継がれている8つの重点目標は「8つの伝統」と呼ばれており、「生徒会」「合唱」「いしずえ」「部活動」「学習」「環境」「黙働」「挨拶」を指します。これらの伝統は、毎年2月に開催される「継承と発展を誓う会」において、先輩から後輩へとろうそくの灯としてリレーされ、幻想的な雰囲気の中で受け継がれます。この伝統は教師主導ではなく、生徒たちの主体的な意思によって守られており、生徒の意向によっては内容が見直される可能性もあります。

部活動

運動部と文化部合わせて多様な部活動があり、多くの生徒が積極的に活動に取り組んでいます。

運動部
陸上部
ソフトボール部
柔道部（男女）
野球部
サッカー部
バレーボール部（男女）
バスケットボール部（男女）
剣道部（男女）
卓球部（男女）
ソフトテニス部（男女）
バドミントン部

文化部
吹奏楽部
創作部
園芸部
情報部

情報部は、学校の公式ウェブサイトの運営を中心的に担っています。

愛校歌と生徒会歌

本校の校歌は、名称に「愛」が冠された「愛校歌」として親しまれています。また、長らく使用されていなかった生徒会歌も存在し、平成22年度に生徒たちの手によって復活し、現在は生徒会行事などで歌われています。

沿革

学校は、1947年（昭和22年）に養老郡内の町村による学校組合立の中学校として開校しました。当初は各村に分校を置いていましたが、校舎整備が進み、1949年（昭和24年）には全生徒が現在の本校舎に通学できるようになり、分校は廃止されました。1954年（昭和29年）、養老町の誕生に伴い、現在の養老町立高田中学校に改称。その後も校舎や体育館、プールなどの施設整備が進められ、現在の姿に至っています。1980年（昭和55年）には、広幡地区の一部が新設の養老町立東部中学校の校区へ変更されました。

アクセス

養老鉄道養老線美濃高田駅から徒歩でおよそ13分です。

著名な出身者

元大相撲力士の輝面龍政樹氏が本校の出身です。

参考文献

養老町史　通史編　下巻　（養老町　1978年）

関連項目

岐阜県中学校一覧
高田中学校 (曖昧さ回避))

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