首藤甲子郎

首藤甲子郎：華麗なるステップと指導者への転身

首藤甲子郎氏は、1984年5月5日生まれの大分県出身の元ラグビー選手である。華麗なステップと抜群の加速力が魅力のウィングとして、トップリーグNECグリーンロケッツで活躍した。身長163cmと小柄ながら、75kgの体重を活かした力強いプレーで多くのファンを魅了した。ニックネームは「豆」で、その小さな体格からは想像もつかないほどの激しいプレーで知られていた。

ラグビー人生の軌跡：大分から世界へ

ラグビーとの出会いは大分ラグビースクール。ここで培われた基礎と才能は、後の活躍の礎となった。同スクールには、後藤翔太氏（先輩）、櫻井朋広氏（後輩）、曽我部佳憲氏（同期）ら、後に日本のラグビー界を牽引する選手たちが在籍しており、彼らとの切磋琢磨が首藤氏の成長を促したことは想像に難くない。

高校は神奈川県の強豪校、桐蔭学園に進学。3年生時には主将としてチームをまとめ、リーダーシップと高いスキルを兼ね備えた選手として頭角を現した。在学中には、後にIBM、横河電機、リコー、NECといった強豪チームで活躍する数々のラグビー選手を後輩に持つなど、才能溢れる環境に身を置いていたことが分かる。

2003年、早稲田大学に進学。1年目からウィングのレギュラーに定着し、大学選手権で2度の優勝に貢献。神戸製鋼、釜石シーウェイブス、NTTコミュニケーションズ、クボタ、ヤマハ発動機といったチームで活躍する同期選手たちと共に、早稲田大学ラグビー部の黄金時代を築き上げた。

トップリーグでの活躍と引退

早稲田大学卒業後の2007年4月、首藤氏はトップリーグのNECグリーンロケッツに入団。持ち前のスピードと突破力を武器に、チームの勝利に貢献した。2016年度をもって現役を引退するまで、NECグリーンロケッツで長きに渡り活躍した。

第二の人生：指導者としての道を歩む

現役引退後もラグビー界への貢献を続け、2019年には立教大学ラグビー部のハイパフォーマンス・コーディネーターに就任。選手育成に携わり、自身の経験を活かした指導で若手選手の育成に尽力した。

2020年には、福島ファイヤーボンズのストレングス＆コンディショニングトレーナーに就任。ラグビー選手としての経験を活かし、選手の体力向上、パフォーマンス向上に貢献している。

柔道で鍛え抜かれた肉体

首藤氏の大きな特徴として、柔道で鍛え上げられた足腰の強さと、そこから生まれる爆発的な加速力が挙げられる。MSNスポーツの菊地紀満氏のコラムでは、この点が大きく取り上げられ、彼のプレーを特徴づける要素として注目されている。

首藤甲子郎氏のラグビー人生は、才能、努力、そして周りの人々との繋がりによって彩られたものだった。選手として、そして指導者として、日本のラグビー界に多大な貢献を果たした彼の功績は、今後も長く語り継がれていくであろう。

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