首都高速1号羽田線

首都高速1号羽田線：羽田空港と都心を結ぶ歴史と現状

首都高速1号羽田線は、東京都心の浜崎橋ジャンクションから分岐し、大田区羽田に至る、全長約14キロメートルの首都高速道路です。この路線は、東京の都心部と羽田空港、そして横浜市中心部を結ぶ重要な役割を担ってきました。そのため、かつては慢性的な渋滞に悩まされていましたが、近年では道路状況の改善が見られます。

渋滞と改善策

開通当初、1号羽田線は都心と横浜を結ぶ唯一の首都高速ルートであり、羽田空港へのアクセス道路でもあったため、常に激しい渋滞に見舞われていました。特に、上り線は浜崎橋ジャンクションを先頭に、11号台場線との合流地点で渋滞が発生し、天王洲アイルや勝島まで伸びることも珍しくありませんでした。しかし、海側に広幅員の湾岸線が整備されたことで、下りの渋滞は大幅に緩和されました。さらに、中央環状線の全通も渋滞緩和に貢献しており、現在では以前よりはスムーズな交通の流れが確保されています。ただし、時間帯や曜日によっては依然として渋滞が発生する可能性があります。なお、中央環状線は1号羽田線とは直接接続しておらず、湾岸線との接続となっています。

歴史

1号羽田線の歴史を振り返ると、1962年の浜崎橋ジャンクションから芝浦出入口間の開通に始まり、段階的な延伸を経て、1966年に全線が完成しました。その後も、大井ジャンクションの新設や羽田可動橋の完成など、幾多の改良工事が行われ、現在の姿に整備されてきました。近年では、東品川付近の道路改良工事や平和島料金所の改修など、さらなる改善に向けた取り組みが続けられています。具体的な年表は以下の通りです。

1962年12月20日：浜崎橋JCT - 芝浦出入口開通
1963年12月21日：芝浦出入口 - 鈴ヶ森出入口開通
1964年8月2日：鈴ヶ森出入口 - 空港西出入口開通
1966年12月21日：空港西出入口 - 羽田出入口開通、全線開通
1989年12月16日：大井JCT新設
1990年4月16日：羽田可動橋完成
2017年9月14日：東品川付近の上り線、う回路への切り替え
2018年5月14日～2019年5月31日：羽田入口（上り線）閉鎖（料金所設置工事）
2018年5月20日：平和島本線料金所廃止
2019年11月30日～12月22日：平和島PA閉鎖、平和島入口閉鎖と新料金所への切り替え
2019年12月1日：平和島新入口料金所供用開始
2019年12月22日：平和島PA再供用開始
2020年6月16日：下り線・東品川付近を更新線に切り替え
2023年5月27日～6月10日：横羽線高速大師橋架け替え工事のため、平和島出入口～羽田出入口～横羽線大師出入口間通行止め

交通量

1号羽田線の交通量は、時間帯や曜日によって大きく変動します。国土交通省のデータによると、ピーク時には非常に多くの車両が通行しています。ただし、近年は渋滞の緩和や迂回ルートの整備により、交通状況は改善傾向にあります。令和2年度に予定されていた交通量調査は、新型コロナウイルスの影響で延期されました。

まとめ

首都高速1号羽田線は、東京の重要な交通インフラとして、長年に渡り発展を続けてきました。今後も、渋滞対策や老朽化対策など、更なる改善が期待されます。

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