香川県立高瀬高等学校

香川県三豊市高瀬町に位置する香川県立高瀬高等学校は、全日制普通科を置く公立高校です。地域の要望を受けて1948年に設立され、2018年には創立70周年を迎えました。学校は「のぞみが丘」と呼ばれる高台にあり、爺神山と国市池に囲まれた自然豊かな環境に立地しています。

概要

本校の設立は1948年 4月1日です。これは地域住民の強い支持に基づき実現したもので、設立当初は高瀬町に本校、詫間町と高瀬町麻に分校が設置され、全日制と定時制の課程が置かれていました。現在の校地は、周辺を見渡せる標高の高い場所にあり、「のぞみが丘」と名付けられています。この愛称は、かつて併設されていた香川県立高瀬のぞみが丘中学校や、本校の学校祭である「のぞみが丘祭」の名称の由来となっています。翌1949年 5月6日には、開校式が厳かに執り行われました。

教育課程においては、時代の変化に合わせて内容を刷新してきました。2003年度からは普通科内に文系と理系のコース制を導入。さらに2012年度にはスポーツコースが新設され、現在は文系、理系、スポーツの3つのコースが設置されています。また、これらのコースとは別に、より高い目標を持つ生徒のために、1年次から文理を横断した総合クラスも設けられています。

かつては、2002年 4月1日に香川県内で2番目となる公立併設型中高一貫校として香川県立高瀬のぞみが丘中学校が併設されました。しかし、入学者数の伸び悩みから2009年度をもって生徒募集を停止し、2011年3月16日に閉校しています。

沿革

1948年 4月1日に設立許可を受け、高瀬町に本校、麻分校、詫間分校が設置されました。本校には全日制と定時制の普通科、農業科、家庭科別科が、分校には定時制の農業科、家庭科別科が置かれました。1949年 5月6日に開校式を挙行し、同年7月には現在地へ移転、10月には校舎が落成しました。その後、1950年に校訓、1951年に校歌が制定され、学校の基礎が固められました。創立10周年以降、10年ごとの節目には記念式典が催されています。施設の整備も進められ、旧体育館（講堂）、旧プール、西館、北館、武道場、同窓会館などが順次竣工しました。時代の流れとともに教育体制も変化し、1967年には本校の定時制課程が、1968年には麻分校が閉校しました。1982年には現在の第1体育館が完成し、1992年には現25mプールが竣工するなど、教育環境の充実が図られました。1989年には体育類型が設置されましたが、2003年には廃止され、普通科内のコース制へと移行しました。2001年に香川県立高瀬のぞみが丘中学校が設置され、翌年開校しましたが、2011年に廃校となりました。近年の施設整備としては、メディア棟（2002年）、第2運動場（2006年）、第2体育館（2011年）、部室棟（2012年）などが完成しています。

教育と施設

学科・コース

本校は全日制課程の普通科を設置しており、生徒の多様な進路希望に応じたコース制を採用しています。2年次からは理系コースまたは文系コースを選択できます。また、1年次からスポーツに特化した教育を行うスポーツコースも設置されており、合わせて3つのコースから選択が可能です。

施設

学校敷地内には、授業や特別活動のための様々な施設が整備されています。主なものとして、学年教室や職員室のある本館・北館、図書館や食堂が入る図書館棟、メディアルームや音楽室を備えたメディア棟があります。運動施設としては、武道場、弓道場、艇庫、ライフル射撃場、プール、第1・第2体育館、第1・第2運動場、テニスコートなどがあります。その他、部室棟や同窓会館も利用されています。

学校生活

部活動

本校では、活発な部活動が行われています。運動部は硬式野球、弓道、卓球、剣道、カヌー、サッカー、ソフトテニス、バレーボール、バドミントン、バスケットボール、ライフル射撃、陸上競技などがあります。文化部には放送、料理、華道、茶道、文芸、美術、写真、書道、吹奏楽、生物などがあります。特にカヌー部は全国有数の強豪校として知られ、インターハイや国民体育大会で男女ともに多くの優勝実績があり、世界大会へ選手を送り出しています。また、香川県内で唯一のライフル射撃部も全国大会の常連であり、優勝経験を持つ実力校です。ソフトテニス部、女子バスケットボール部、陸上競技部も全国大会に出場するなど、県内のみならず全国レベルで活躍する部が多くあります。

学校行事

年間を通じて様々な学校行事が実施され、生徒たちの高校生活を彩っています。4月には全学年で遠足と体育祭が行われます。7月と12月にはクラスマッチが開催され、生徒同士の親睦を深めます。夏期・冬期休業中には希望者向けの学習会も実施されます。9月には学校祭である「のぞみが丘祭」が開催され、校内は活気に満ち溢れます。学校祭の中では、1・2年生による合唱コンクールも行われます。2年次には12月に北海道へ3泊4日の修学旅行が実施されます。2月には1・2年生による駅伝大会が行われ、寒さに負けず力走します。

所在地・アクセス

学校の最寄り駅は、四国旅客鉄道予讃線の高瀬駅で、駅から徒歩約10分です。また、三豊市コミュニティバスの高瀬線・豊中仁尾線を利用し、「加茂（高瀬高校口）」バス停で下車すると、徒歩約3分で到着します。

著名な出身者

本校からは、各界で活躍する多くの著名人が輩出されています。卓球選手として世界選手権や全日本選手権で優勝した松崎キミ代氏、元プロ野球選手の大塚安則氏、上方落語家の桂こけ枝氏、俳優であり「うどん県副知事」としても知られる要潤氏、そして芸人の梶剛氏（勝山梶）などがいます。

特記事項

先述のように、カヌー部とライフル射撃部は全国トップレベルの実績を誇り、幾度も全国優勝を達成しています。特にライフル射撃部は県内に他校の部がないため、校内試合が県大会を兼ねています。また、ソフトテニス部、女子バスケットボール部、陸上競技部も全国大会出場経験のある強豪として知られています。

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