香川県高等学校一覧

香川県の高等学校

香川県には、県立高校を中心に多数の高等学校が設置されており、県内の高校教育を担っています。特筆すべき点として、県内の全ての高等学校が男女共学制を採用しています。公立高校、私立高校それぞれに特徴があり、進路選択において多様な選択肢が用意されています。

公立高等学校の構成と通学区域

香川県内の公立高等学校は、県が設置する県立高校が29校、そして高松市が設置する高松市立高校が1校の、合計30校で構成されています。これらの公立高校のうち、特に全日制課程の普通科や理数科では、入学志願者が居住する住所に応じて出願できる学校が指定される「通学区域」、いわゆる学区制度が設けられています。この学区は、県内を大きく二つの地域に分けています。高松市を含む県内東部（東讃地方）が「第一学区」、県内西部（中讃地方、西讃地方）が「第二学区」と定められています。

学区の詳細と関連規則

学区に関する規定は、「香川県立高等学校の通学区域に関する規則」によって定められています。この規則に基づき、全日制の普通科と理数科については前述の第一学区または第二学区のいずれかが出願可能な範囲となります。これに対し、それ以外の学科や課程（例：工業科、商業科、家庭科、農業科など）については、県内全域からの出願が可能な「全県学区」が適用されます。

具体的な学区の区分としては、第一学区には高松市、さぬき市、東かがわ市、小豆島町が含まれます。例えば、第一学区内には香川県立津田高等学校や香川県立三本松高等学校などが位置しています。一方、第二学区には丸亀市、坂出市、善通寺市、観音寺市、三豊市、琴平町が該当し、香川県立丸亀高等学校や香川県立観音寺第一高等学校などがあります。また、香川県立高松工芸高等学校や香川県立多度津高等学校のように、学科の特性から全県学区となっている学校も多数存在します。

高松市立高松第一高等学校についても、独自の「高松第一高等学校の通学区域に関する規則」により普通科に学区が定められています。ただし、音楽科は県内全域が出願可能です。なお、両規則には、学区内に転居予定がある場合の例外規定も存在します。

中高一貫教育校に関しても特別な規定があり、高松北中学校から併設される高松北高等学校へ進学する場合は、別学区への出願特例は適用されません。

学区制度の変遷

香川県の学区制度は、過去に大きな変更の議論がありました。2007年度の入試に向けて、従来の東西二学区制を廃止する案が検討され、一時的に廃止が確実視される状況となりました。しかし、県議会において学区制撤廃に対する慎重な取り扱いを求める決議が全会一致で可決されたため、この時の学区制廃止は見送られることとなりました。一方で、この改革議論の中で提案された、校長推薦を必須としない「自己推薦方式」による推薦入試は、2007年度から導入されています。

私立高等学校

香川県内には、公立高校に加えて複数の私立高等学校も設置されています。これらは高松市を中心に、丸亀市、坂出市、善通寺市、さぬき市、三豊市、多度津町など、県内の各地に所在しています。全日制課程を持つ学校のほか、通信制課程を提供する学校もあり、生徒の多様なニーズに応じた教育機会を提供しています。高松中央高等学校、英明高等学校、大手前丸亀高等学校、尽誠学園高等学校などが県内に所在する私立高校の例です。

校名に見られる特徴

香川県の高等学校の校名には、いくつかの興味深い特徴が見られます。まず、学校数や県土の広さの割に、「広域的な地名」に「所在方位」を組み合わせた命名パターンが多く見られます。例えば、「高松東」「高松西」「高松北」「高松南」といった校名があり、これらの校名は所在地を特定する上で時に混乱を招くこともあります。また、校名に「第一」を含む高等学校が複数（高松第一、坂出第一、善通寺第一、観音寺第一）存在しますが、「第二」以上の数字を含む校名は現在のところありません。過去には善通寺第二高等学校（後の善通寺西高等学校）が存在した時期はあります。さらに、私立高校の中には、学校法人名などに「香川県」という県名を冠する例が見られます。これは全国的に見ると珍しい傾向で、香川県以外では広島県、山口県、岡山県、千葉県など限られた県に見られる特徴です。北海道や宮城県などでは、県名を冠する校名が県立学校を示すため、香川県のケースとは異なります。

これらの情報は、主に2012年から2013年頃のデータに基づいています。他の教育機関（高等専門学校など）については、別のカテゴリで参照してください。

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