香港工会連合会

香港工会連合会（こうれんかい）、英語名 Hong Kong Federation of Trade Unions（略称：工連会）は、香港における労働組合の連合組織であり、同時に政治組織としても活動しています。

概要

1948年に労働組合連合組織として設立され、香港における最大の労働組織へと発展しました。公式サイトによると、190以上の加盟組合、50以上の協賛組合、そして200以上の貿易組合が連合会に所属しており、合計で41万人以上の組合員を擁しています。

政治的な立場としては、中国中央政府の意見に同調する「建制派」（親北京派）に属し、中華民族主義を主張しています。この点で、香港経済民生連盟、自由党、新民党といった企業や財界を代表する親中派政党とは異なり、労働組合連合組織としての性質から、労働者寄りの政策を支持する傾向があります。ただし、民主化デモに対しては暴力的な行為を行ったとの批判もあります。

日本に対しては、過去の日中戦争における中国への被害に対する謝罪と賠償を要求する活動を行っています。特に7月7日の盧溝橋事件、9月18日の満洲事変、12月13日の南京大虐殺といった日に合わせて、在香港日本国総領事館が入居する交易廣場付近で毎年デモ活動を実施しています。

また、スマートフォン向けの公式アプリをApp Store、Google Play、Huawei AppGalleryで提供しており、情報発信にも力を入れています。

特徴

労働組合としての活動: 労働者の権利擁護、労働条件の改善、雇用問題の解決など、労働者の生活に密着した活動を展開しています。
政治組織としての活動: 親中派として、香港の政治に深く関与し、中国中央政府の政策を支持しています。立法会などへの議員を送り込んでおり、政策決定にも影響力を持っています。
歴史問題への取り組み: 日本に対して、過去の歴史に対する謝罪と賠償を要求する活動を継続的に行っています。これは、中国の歴史観に基づいたものであり、香港における愛国主義教育の一環としても捉えられています。
情報発信: 公式サイトやSNS、スマートフォンアプリを活用して、組織の活動内容や政策、ニュースを広く発信しています。

まとめ

香港工会連合会は、香港の労働者の代表組織として、また、親中派の政治組織として、香港社会において重要な役割を果たしています。労働者の権利擁護から政治活動、歴史問題への取り組みまで幅広い活動を行っており、その動向は香港の政治・社会情勢を理解する上で欠かせません。

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