香港民族党

香港民族党について

香港民族党（Hong Kong National Party）は、香港独立を掲げる政党であり、2016年3月28日に設立されました。この党は、人々が抱く香港独立への想いを形にし、香港という地域の主権を取り戻すことを目指しています。

党の主張

香港民族党は、1841年に香港がイギリスの植民地となって以来、特有の歴史を歩んできたと主張します。彼らは、香港が社会、経済、政治、文化の各面で独自性を持ち、無意識のうちにひとつの民族と見なす状態に至ったと考えています。1997年の香港返還後、彼らは中華人民共和国からの圧迫を「外来者による侵入」と捉え、この中で「香港民族主義」が誕生したとしています。香港民族党は、香港が自由な主権国家として独立することを最終的な目標としています。

党の綱領

香港民族党は次のような目標を掲げています：
1. 独立の実現と自由主義を基盤とした香港共和国の設立。
2. 香港人の利益を最優先に考え、守ること。
3. 香港民族主義を強化し、香港人の定義を確立すること。
4. 議会外での民主闘争を支持すること。
5. 香港基本法の廃止、及び香港人自らの手による憲法策定。
6. 他の政治勢力団体の支援と、経済、文化、教育における香港本土化運動の推進。

近年の活動

香港民族党の設立は、中国メディアからは厳しい非難を受け、「恥知らず」「政治の愚か者」と呼ばれました。党のリーダーである陳浩天は、独立を求める立場を貫いています。2016年の議会選挙では、党の主張が基本法に反するとして出馬が許可されませんでした。また、香港の「陥落20周年」追悼集会や台湾独立の支持者との交流を行い、国際的な連携を図っています。

2018年には、陳浩天が外国特派員協会での講演を予定していましたが、外部からの圧力により招待者のビザが取り消されました。それでも講演は実施され、独立に向けた強い意志を持つ発言が行われました。

2019年には、大阪でのG20サミットに合わせた抗議活動のために来日しましたが、その後、香港で拘束されるトラブルに見舞われました。警察による暴行容疑がかけられましたが、顔を隠していたため特定できず無罪となる幸運もありました。

活動の禁止

2018年7月17日、香港民族党の活動は香港基本法に反するとされ、当局から禁止されることとなりました。香港保安局の李家超局長は、結社の自由には限界があるとし、反対デモも発生しました。この活動禁止については、国際社会からの注目も集まり、党首の陳浩天は独立が民主主義を実現する唯一の道であると訴え続けています。政府による圧力が強まる中、陳浩天は自身や家族に対する監視が続いていることも告白しています。

陳浩天の見解

陳浩天は、沖縄の独立運動についても理解を示しながら、中国への不信感を強調しています。彼は、香港独立の声を広げることが香港の未来に不可欠であり、国際社会に対しても支持を求めているのです。

結論

香港民族党は、香港の将来を真剣に考える多くの人々によって支えられており、その活動は香港の政治情勢において重要な役割を果たしています。彼らの目標である香港独立は、今後も多くの議論を呼ぶことでしょう。

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