馬場峠

馬場峠（ばばとうげ）

馬場峠は、神奈川県足柄上郡山北町と山梨県南都留郡道志村の境にある峰で、標高1,380メートルを誇る丹沢山地西部の峠です。この場所は、神奈川県内で最も高い峠として名を馳せています。

概要

馬場峠は、大室山から三国山まで続く甲相国境尾根の東部に位置しており、加入道山から少し東に下った鞍部にあたります。峠の東側には前大室という小さなピークが存在し、時にはこのピークが馬場峠の呼称に使われることもあります。また、南側は丹沢大山国定公園に指定され、北側の森林は横浜市水道局によって水源涵養林として管理されています。

甲相国境尾根は馬場峠を基点に、東へ進むと前大室、破風口、大室山と連なります。また、馬場峠のすぐ西には加入道山があり、南西へ進むことで水晶沢ノ頭、モロクボ沢ノ頭、大界木山などの小ピークに続いて菰釣山へと至ります。

峠の歴史

現在は登山者や林業に従事する人々が訪れる静かな馬場峠ですが、かつては相模の中川・箒沢集落と甲斐の道志・馬場集落を結ぶ重要な交易路として使われていました。馬場峠と呼ばれる由来は、相模側から馬場集落へ越えたことに由来しています。また、馬場集落からは白石沢の支流であるザレノ沢に越える道があったことから、ザレ峠とも呼ばれていました。

現在、中川側にある峠道はザレノ沢の崩壊が進行しており、往年の面影を失っています。道志側へは前大室から尾根伝いに馬場集落へ向かう登山道が設けられていますが、利用者が少ないため、道が荒れていることが多いです。

周辺の山

馬場峠の周囲にはいくつかの山々が点在しています。特に加入道山は、馬場峠の直近に存在し、登山者にとってのポイントになっています。周辺の山々はそれぞれ独自の魅力を持っており、自然を満喫することができるスポットです。

周辺の山小屋

最寄りの避難小屋は加入道山の山頂付近に位置する加入道避難小屋です。ただし、丹沢山地西部には無人小屋が多く、特に檜洞丸の青ヶ岳山荘を除くと、計画的な宿泊は避けるように求められています。非常時の利用が主であり、使用する際は事前の確認が必要です。

まとめ

馬場峠はその壮大な自然、歴史的な背景、さらには周囲の山々との関わりを通じて、多くの登山者や自然愛好者にとって特別な場所となっています。訪れる際はその歴史を感じながら、自然の美しさを堪能してください。

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