馬場虎貞

馬場虎貞（ばば とらさだ）

馬場虎貞は、戦国時代に活躍した武将で、甲斐の武田氏に仕えました。生年は延徳2年（1490年）とされ、没年は享禄2年（1529年）です。受領名は伊豆守と称しました。

武田信虎の重臣として

虎貞は、甲斐の戦国大名である武田信虎に仕え、その重臣として活躍しました。信虎から「虎」の一字を与えられるほど、その信任は厚かったとされています。これは、当時の武将にとって非常に名誉なことであり、虎貞の武勇と忠誠心が認められていた証と言えるでしょう。

諫言と悲劇的な最期

しかし、享禄2年、虎貞は主君である信虎の怒りを買うことになります。信虎が身内である加賀美虎光を討った際、虎貞はその行為を諌めました。この諫言が信虎の逆鱗に触れ、虎貞は内藤虎資、山県虎清、工藤虎豊らと共に処刑されるという悲劇的な結末を迎えます。主君への忠義心から出た行動が、結果として命を落とすことになったのです。

馬場氏のその後

虎貞の死後、内藤家は虎豊の次男である工藤祐長が名跡を継ぎ、後に内藤昌豊と名乗るようになります。また、山県家は武田家の重臣である飯富虎昌の弟（あるいは甥とも）である飯富源四郎が名跡を継ぎ、山県昌景と名乗るようになりました。これらの人物は、武田家において重要な役割を果たすことになります。

一方、馬場氏の名跡は、後に教来石景政が継ぎ、馬場信春と名乗るようになります。この信春もまた、武田家を支える重要な武将として、その名を歴史に刻みました。

馬場虎貞は、武田信虎の時代に活躍した武将であり、その忠義心と悲劇的な最期は、戦国時代の武将の生き様を象徴する出来事の一つと言えるでしょう。

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