馬瓜ステファニー

馬瓜 ステファニー

馬瓜 ステファニー（まうり ステファニー）は、1998年11月25日生まれ、日本の女子バスケットボール選手です。身長181cm、体重78kg。主にセンターフォワード（CF）のポジションでプレーし、現在はスペインリーグのMovistar Estudiantesに所属しています。実姉である馬瓜エブリン氏も同じくバスケットボール選手として知られています。

生い立ちとバスケットボールへの道

愛知県豊橋市に生を受けたステファニー選手は、ガーナ出身の両親のもと、日本で育ちました。幼少期から愛知県内で過ごし、東郷町立高嶺小学校、名古屋市立若水中学校で学びました。姉のエブリン選手が14歳の時に、日本代表として国際大会へ出場するため、一家全員で日本国籍を取得するという経緯があります。当時の制度では、未成年の姉妹だけが帰化することが認められていなかったため、家族全体での決断となりました。この家族の背景は、彼女のバスケットボールキャリアの出発点に深く関わっています。

名門として知られる桜花学園高校に進学。高校3年生時にはチームのキャプテンを務め、2年ぶりとなる全国高校三冠（インターハイ、国体、ウインターカップ）達成に大きく貢献しました。高校時代からその才能は注目され、年代別日本代表としても国際経験を積みました。

5人制バスケットボールでの活躍

2017年、Wリーグのトヨタ自動車アンテロープスに加入し、プロキャリアをスタートさせました。この時期、姉のエブリン選手もアイシンAWからトヨタ自動車に移籍し、チームメイトとして共にプレーする機会を得ました。

日本代表候補にも選出され、2018年にジャカルタで開催されたアジア競技大会に出場し、銅メダル獲得に貢献。その後も代表活動を続け、2021年のFIBAアジアカップでは、日本代表の優勝に貢献するとともに、大会で1試合平均2.2スティールという高い数値を記録しました。2022年のFIBAワールドカップ予選大会では、その活躍が認められベスト5に選出されています。2023年のFIBAアジアカップでも準優勝メンバーとして貢献しました。

トヨタ自動車での経験を経て、2023年に新たな挑戦を求めてチームを退団。スペインリーグのMovistar Estudiantesへ移籍し、欧州の舞台で自身のスキルをさらに磨いています。2024年にはパリオリンピック世界最終予選にも出場しました。

3人制バスケットボール（3x3）での躍進

ステファニー選手のキャリアにおいて、3x3バスケットボールは重要な位置を占めています。5人制日本代表として参加していた2018年のアジア競技大会期間中に、3x3女子日本代表に負傷者が出たため、急遽チームに加わることになりました。ここで銀メダルを獲得したことが契機となり、以降は5人制と3x3の両立を本格的に開始します。

同年開催されたU-23 3x3ワールドカップでは決勝に進出し銀メダルを獲得。翌2019年にはFIBA 3x3ワールドカップに出場し、同年のU-23ワールドカップでは見事金メダルを獲得しました。これは、男女全カテゴリーを通じて日本勢として初めての世界大会優勝という歴史的な快挙でした。

2021年5月には、東京オリンピック予選会でチームを本大会出場に導き、自身もMVPを受賞。同年7月の東京オリンピック本大会では準々決勝に進出し、全8試合でチーム内トップとなる48得点を挙げるなど、世界の舞台で存在感を示しました。2022年のワールドカップにも出場しています。

人物像

日本で生まれ育ったため、日本語を母語としていますが、ガーナ出身の両親との会話で英語も自然と習得しており、高い語学力を持っています。

力強いドライブ、ペイントエリアでの得点力、リバウンドなど、インサイドプレーヤーとして優れた能力を持つ一方、近年はアウトサイドシュートの精度も向上させています。また、チームを鼓舞する明るい性格も持ち味です。

5人制と3x3、二つの異なるスタイルのバスケットボールで世界のトップレベルを経験し、常に進化を続ける馬瓜ステファニー選手。スペインでの挑戦を経て、今後のさらなる活躍が期待されます。

主な国際大会出場歴

5人制

2018年 アジア競技大会 銅メダル
2021年 FIBAアジアカップ 優勝
2022年 FIBAワールドカップ2022予選大会 ベスト5選出
2023年 FIBAアジアカップ 準優勝

3x3

2018年 アジア競技大会 銀メダル
2018年 U-23ワールドカップ 準優勝
2019年 U-23ワールドカップ 優勝
2021年 東京オリンピック予選会 MVP
* 2021年 東京オリンピック 出場

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