馬車道 (レストラン)

株式会社馬車道は、埼玉県熊谷市に本社を構え、関東地方を中心に外食チェーンを展開する企業です。主力ブランドであるファミリーレストラン「馬車道」は、その名の通り横浜の「馬車道」をイメージさせますが、実際には横浜市内に店舗はありません。

「馬車道」の店舗は、明治時代の洋館を思わせるレトロな外観が特徴で、「ファミリースペシャリティレストラン」をコンセプトとしています。店内は落ち着いた喫茶店のような雰囲気で、営業中は「開館」、閉店時には「閉館」と書かれた木札が入口に掲げられるなど、独自の演出が施されています。

従業員の制服も特徴的で、明治・大正時代の女学生をイメージした矢絣模様の和服と袴が採用されています。アルバイトは紫色、フロアリーダーは赤色、そして新店舗開業時には青色の制服が用いられます。かつて正社員用制服は緑色でした。

一部店舗では、時間限定でピザ食べ放題を実施しています。このサービスは、メインディッシュを注文した上でコースを選ぶ形式で提供され、焼きたてのピザが席まで運ばれます。食べ放題を実施する店舗では、和食メニューや鉄板料理の提供がないなど、メニュー構成に若干の違いがあります。これらの店舗は「ピッツェリア馬車道」として運営されることもあり、内装は既存の馬車道と同様ですが、制服が袴ではなくコックスーツ風になっている場合もあります。

各店舗で使用される調味料は自社開発の製品であり、こだわりが見られます。

店舗ブランドとしては、他に「ピッツェリア馬車道」や「ピザ工房馬車道」といったイタリアン業態、「モダンパスタ」などのパスタ専門店、和食の「徳樹庵」「野草庵」、焼肉の「黒塀家」など多岐にわたります。また、過去には「はいから亭」や「ブルームーンカフェ」など、様々な業態を展開していました。

「馬車道」ブランドは、かつて群馬県や栃木県にも店舗がありましたが、現在は撤退しています。東京23区内では、早稲田大学構内の食堂や霞ヶ関の店舗も運営していましたが、現在は閉店しています。埼玉県内でも、公共施設内の店舗がありましたが、こちらも撤退しています。これらの施設内店舗は、制服やメニューが通常店舗とは異なっていました。

現在、ケータリング事業は本社所在地にて「馬車道ケータリング本店」として営業しています。

多様なブランド展開と地域に根ざした店舗運営で、株式会社馬車道は外食業界で独自の地位を築いています。

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