駅前停留場

駅前停留場の概要と歴史

愛知県豊橋市花田町西宿に位置する駅前停留場は、豊橋鉄道の東田本線の始点であり、停留場番号は "1" です。この停留場は、JR東海と名古屋鉄道の豊橋駅の近くにあり、豊橋鉄道渥美線の新豊橋駅にも接続しています。そのため、駅としての役割だけでなく、他路線へのアクセスを提供する重要な交通拠点でもあります。この停留場名は正式には「駅前」であり、地域の名所としてその名が知られており、第3回中部の駅百選にも認定されています。

歴史

駅前停留場は1925年7月14日に開業しました。当初は、豊川鉄道と愛知電気鉄道の駅舎前に位置し、島式の1面2線を持つ構造でした。この時期、路線は広小路通りを通り神明方面に向かっていました。その後、1950年に駅前から神明間の複線化工事が完了し、路線が広小路通りから駅前大通りへと移設されました。

1952年には駅前 - 市民病院前間が開業し、同年12月には複線化が完了、渡り線も設置されました。しかし、1969年には国鉄豊橋駅の改築に伴う混雑のため、駅前 - 市民病院前間が一時休止となり、停留場は150メートル東方に移されました。1973年にはその区間が廃止され、1978年には下りホームに上屋が新設され、地下道との接続が行われました。

1998年には、豊橋駅総合開発計画に基づき、路線が150メートル延長され、ペデストリアンデッキ下に現在の位置に移転しました。そして2011年には、市電におもてなしアナウンス機能が導入され、豊橋出身の俳優松平健さんがそのアナウンスを担当しています。

停留場の特徴

駅前停留場は愛知県道143号豊橋停車場線（駅前大通り）の併用軌道上に位置しており、近隣の豊橋駅ビルとは階段やエスカレーター、エレベーターを通じてアクセスが可能です。ホームは頭端式で、1本の線路を囲む形をとっています。降車専用の西側ホームと、乗車専用の東側ホームがあり、臨時電車に応じて最大2両が停車できるよう設備されています。

平日の朝には乗車ホームで駅員が運賃を収受するしくみがあり、中ドアからの乗車も可能です。独特なことに、東田本線の全駅の中で唯一、自動券売機が設置されており、普通の乗車券や一日乗車券の他にICカードのチャージもできます。

周辺情報

駅前停留場周辺は、主要な道路が複数走り、交通の便が良いです。大橋通り、駅前大通り、アゼリア通りなど主要な道路が近く、バス路線も存在します。さらに、毎年10月に行われる豊橋まつりでは、駅前大通りで市民総おどりが催されるため、混雑することがあります。その際には、駅前停留場も休止となり、代替として臨時バスが運行されます。

このように、駅前停留場は豊橋の交通の要所として、多くの人々に利用され続けています。

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