高倉英二

高倉英二について

高倉英二（たかくら えいじ）は、1945年2月8日生まれの日本の殺陣師およびアクション監督です。彼は正伝十二騎神道流の宗家でもあり、本名は公表されていません。千葉県八日市場市で生まれ、明治大学を卒業しました。

来歴と教育

千葉県東金市に生まれ育った高倉は、武家の家系に生まれた影響で幼少期から古武術を学びました。剣術や居合いに始まり、空手や合気道、日本拳法など、さまざまな武道に精通しており、各種の段位も取得しています。広告代理店でのアルバイト中に、時代劇『隠密剣士』の撮影を手伝ったことから、殺陣師としての道を志すようになりました。さらに、林邦史朗と共に若駒冒険グループを創設し、初のスタントマンチームとして活動を開始しました。

活動と功績

高倉は、乗馬や剣術、さまざまな武道の指導を通じて若駒の武芸基礎を確立しました。その後、彼はアクション・スタントチーム「十二騎」を主宰し、映画やテレビ作品にて多くの殺陣や擬斗を担当しました。特に、1971年以降の第二次怪獣ブームに影響を受けて特撮作品のアクションも手掛けるようになりました。高倉は伝統的な技術を背景にしながらも、琉球空手などの理合いを取り入れ、実戦に即した新しい殺陣を創出し、その革新性が評価されました。

また、彼は殺陣だけでなく、企画や演出、脚本なども手掛け、関与する作品の多くで自らの演出によるものが多いのが特徴です。特に、石原プロの『大都会』や『西部警察』シリーズなどではカーアクションを含む幅広いアクションを指揮し、1990年代には映画の製作総指揮も務めました。

教育と普及活動

1999年には、芸能武道「十二騎神道流」を設立し、古武道と殺陣を芸能関係者に教授し続けています。2013年には総合古武道「正伝十二騎神道流」の総本部道場を東京都両国に設立し、一般の人々にも教える門戸を開きました。

作風と影響

高倉は俳優の個性を活かした殺陣を創り出すことに努めており、その一例として『アイアンキング』での石橋正次や『スーパーロボット レッドバロン』での大下哲矢のアクションスタイルを尊重し融合させています。しかし、事故も経験し、怪我のないよう細心の注意を払うようになりました。彼のアクション演出は、『西部警察』などの大規模な演出へとつながっていくことになります。

参加作品

高倉は、多数のテレビドラマや映画に関与しています。代表作には、『シルバー仮面』や『西部警察』、時代劇の『勝海舟』や『江戸を斬る』などが含まれています。また、映画作品では『からくり人形』『セーラー服と機関銃』、オリジナルビデオでは『魔界転生』など、多岐にわたる活動をしています。彼の影響を受けた後輩も多く、特に大野剣友会の高橋一俊は共にアクションを学ぶ仲として知られています。

高倉英二は、殺陣の技術向上と伝承に貢献し続ける日本のアクション界において、重要な存在であり続けています。

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