高島町立端島小学校・中学校

高島町立端島小学校・中学校について

高島町立端島小学校・中学校は、かつて長崎県西彼杵郡高島町に存在していた教育機関である。この学校は端島と呼ばれる小さな島に位置し、1893年に設立された「三菱社立端島尋常小学校」を母体にしている。 1947年の学制改革に伴い、中学校も併設され、教育の幅を広げることとなった。

学校の歴史

設立時から端島は炭鉱が栄えた地域であり、学校もその発展を見守ってきた。小学校開校から80年を迎えた1974年、端島炭鉱が閉山されたことにより、その影響を受けて学校も閉校の道を選ぶこととなった。この閉校は、教育の歴史に一つの幕を下ろすこととなった。この小・中併設校は、後に放棄され無人島と化したため、廃墟としての姿を残している。

校訓は「至誠・博愛・健康」であり、教育理念として生徒たちに尊重されていた。校歌は1930年に制定され、歌詞には「端島」という校名が含まれ、校訓も歌われている。これは当校の教育と精神を象徴するものとなっている。

学校の概要

1970年の時点で、端島小学校には524人の児童と20人の教師が在籍していた。中学校は235人の生徒と12人の教師が所属しており、各学年に2学級が設けられていた。高校への進学率は非常に高く、90％を超える結果を残しており、多くの生徒が大学への進学を果たしていた。一部の生徒は就職しながら定時制高校に進んでいたことも特徴的であった。

校舎は1958年に鉄筋コンクリート造りで建設され、1961年には7階部分が増築された。特に日の光を多く取り入れるための大きな窓が設置され、昼間でも電灯が必要だった子供たちが自然光に触れる環境が考慮されていた。体育館とグラウンドは小中共用であり、校長も小学校と中学校の両方を兼任していた。

沿革

• - 1893年（明治26年）：三菱社立端島尋常小学校が開校。
• - 1947年（昭和22年）：学制改革により、中学校が併設される。
• - 1974年（昭和49年）：炭鉱の閉山による影響で閉校。

このように、端島小学校・中学校はその設立から閉校に至るまで、地域社会に深く根付いた教育機関であり続けた。現在、校舎は廃墟として島の魅力の一部となっている。閉校後も、地域の人々や訪れる観光客にとって、端島の歴史を語る重要な遺産として存在している。

出身者

また、当校の出身者には岡崎律子という名が挙げられ、後の音楽界においても名を馳せることになる。

このように端島小学校・中学校の歴史は、地域に根ざした教育の重要さを物語っており、社会の変化と共に歩んできた貴重な財産である。

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