高師世

高師世（生年不明 - 観応2年/正平6年2月26日（1351年3月24日））は、南北朝時代に活躍した武将です。本姓は高階氏で、高師泰の子として生まれました。兄弟には高久武、高師秀、高師武（国司氏の祖）がおり、このうち師秀は師世の養嗣子となっています。

高師世は足利氏に仕える高氏の一族でした。高氏一族は足利幕府において重要な役割を果たしていましたが、内部対立も抱えていました。伯父である高師直が足利直義と対立し、一時的に執事を辞職した際、足利尊氏によって後任の執事に任命されました。しかし、まもなく師直が復権すると、再び師直が執事に返り咲きました。

その後、観応の擾乱が勃発すると、高師世は師直・師泰と共に足利尊氏を擁し、足利直義と戦いました。しかし、戦況は芳しくなく、尊氏側は敗北を喫しました。尊氏と直義が和睦すると、師直・師泰らと共に高師世も出家しましたが、上杉能憲らによって武庫川畔において、師直、師泰ら一族と共に殺害されました。享年は不明ですが、30代から40代くらいであったと推測されています。師世を直接手にかけたのは長尾清景（白井長尾家の祖）とされています。

高師世の死後、師泰・師世の後は養嗣子である師秀が継承し、高氏の血脈は保たれました。高師秀は、その後も足利氏に仕え、高氏の勢力を維持することに尽力しました。高師世の生涯は、南北朝時代の動乱の中で、足利氏に仕え、一族の命運を背負いながら生きた武将の姿を伝えています。

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