高度計

高度計の概要

高度計（こうどけい、英語: altimeter）は、高度を測定するための装置で、主に航空機や登山時に使用される重要な機器です。高度計は、大きく分けて「気圧高度計」と「電波高度計」の2つの種類が存在します。それぞれの特徴により、用途に応じた選択が可能です。

気圧高度計

気圧高度計は、小型で移動が容易なタイプの高度計です。これは、大気の絶対圧力を計測する圧力計の一種で、圧力を高度に換算するために高度目盛りが付けられています。

仕組み

気圧高度計の内部には、「空盒」という部品があり、これが周囲の気圧の変化に反応します。具体的には、空盒内部は真空に保たれており、周囲の気圧が低下すると空盒が膨張します。この膨張した動きが増幅ギアを介して表示針に伝えられ、高度情報として表示されます。

逆に、周囲の気圧が上昇すると空盒は収縮し、針が反対方向に動くことでさらに高い高度が示されます。このように、気圧高度計は空の圧力に基づいて高度を示すため、海面からの相対的な高さを把握することができます。ただし、目安として、気圧高度計の精度は天候や気温の変化に影響を受けますので、その点を考慮して使用する必要があります。

電波高度計

電波高度計は、電波の反射時間を測定することで地表との距離を算出します。航空機から地上へ垂直に電波を発射し、反射して戻ってくるまでの時間を基に、高度を計測します。

特徴

この電波高度計の表示は、航空機のメインタイヤの下部と地表までの絶対的な距離を示す設定となっています。したがって、機体の胴体前部に取り付けられたアンテナとメインタイヤの高さの差を考慮し、必要な修正が行われます。

例えば、航空機が地上に停止していて前輪が地面についている場合、電波高度計の表示は通常マイナス表示になります。このため、操縦士はその状況を理解し、高度計の読み取りに留意しなければなりません。

おわりに

高度計は、航空機や登山の際に欠かせないツールであり、正確な測定が生存や安全に直結します。気圧と電波の2つの方式は、それぞれ異なる場面で活用されており、使い方を理解しておくことで、より安全で効果的な活動が可能となります。これらの装置の特性を理解し、適切に利用することが求められます。

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