高松町 (岡山県)

高松町の概要

高松町（たかまつちょう）は、岡山県吉備郡に位置していた町であり、1971年1月8日に岡山市に合併されて消滅しました。現在では高松地域という名で知られるこのエリアは、高松町の名残を残していますが、その歴史には長い変遷があります。以前は賀陽郡・吉備郡の一部であり、さらにその前は備中国賀陽郡の板倉郷、生石郷、足守郷と都宇郡加茂郷の一部から成り立っていました。

歴史の始まり

高松という名称が正式に使われるようになったのは1870年（明治3年）で、この時期に江戸時代に中島村とも呼ばれていた高松城周辺が高松村として認識されるようになりました。その後の1875年（明治8年）に、大崎村、平山村、和井元村、高松村、原古才村、稲荷村、立田村が合併して高松村が設立されましたが、1881年には分村をしました。1889年（明治22年）には町村制が施行され、再び7つの村が合併して新たに高松村が発足、1915年（大正4年）には町制を施行し高松町と改称されました。

軍事演習と発展

高松町の歴史には昭和天皇の行幸も記録されています。1930年（昭和5年）10月16日には、県内で陸軍の特別大演習が行われ、長良野外統監部が町内に設置されました。演習の合間には、高松農学校が視察され、岡山駅と稲荷駅の間にはお召し列車が運行されました。

合併の流れ

1951年（昭和26年）から、近隣の吉備郡高松町、真金町、生石村と都窪郡加茂村の間で合併の気運が高まり、1955年（昭和30年）に新たな高松町が誕生しました。さらに1957年（昭和32年）に真金町も高松町に組み込まれ、「吉備郡高松町吉備津」と名を改めました。

岡山市との合併

そして、1971年1月8日、高松町は岡山市に編入され、稲荷、田中、原古才の3つの大字は「高松」という名前を引き継ぎつつ、他の17大字とともに同市の一部となりました。

町の沿革

• - 1889年（明治22年）6月1日 - 町村制施行による賀陽郡高松村の設立。
• - 1900年（明治33年）4月1日 - 賀陽郡と下道郡が合併し吉備郡に。
• - 1904年（明治37年）11月15日 - 中国鉄道吉備線が開業。
• - 1915年（大正4年）11月10日 - 高松村が町制施行して高松町に。
• - 1955年（昭和30年）1月1日 - 新・高松町発足。
• - 1960年（昭和35年）4月1日 - 真金町を編入。
• - 1971年（昭和46年）1月8日 - 高松町が岡山市に編入。

まとめ

高松町の発展は、近代日本の歴史における地方自治の移り変わりの一環を示しており、彼の地に住まう人々の日常生活に深く関わっていました。現代の高松地域は、その名の通り、昔の高松町の延長として機能し続けています。

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