高橋伸夫 (経営学者)

高橋伸夫のプロフィール

高橋伸夫（たかはしのぶお）は、1957年7月16日生まれで、北海道小樽市の出身の日本の経営学者です。高橋氏は東京大学名誉教授であり、元組織学会会長としても知られています。彼の学問的な業績は、経営学の分野で広く認識されており、多くの著作を発表しています。

経歴

高橋氏は1976年に北海道小樽潮陵高等学校を卒業した後、1980年に小樽商科大学商学部管理科学科を卒業し、その後も高等教育を追求しました。1982年には筑波大学にて学術修士の学位を取得し、1984年に同大学院社会工学研究科の経営工学専攻の博士課程を中退します。しかし、1987年には筑波大学から学術博士の学位を得ました。

職歴

高橋氏の職歴は、1984年に東京大学教養学部で助手としてのキャリアをスタートさせました。彼は統計学を担当し、その後も東北大学経済学部助教授を経て、1991年には東京大学教養学部でも助教授に昇進しました。1994年以降は東京大学経済学部で助教授として経営学、特に経営組織論の分野で活躍し、1998年には東京大学大学院経済学研究科の教授に就任しました。2021年には組織学会の会長を務め、2023年からは東京理科大学経営学部経営学科の教授として新たなキャリアをスタートさせました。

研究と受賞歴

高橋氏は数々の著書を上梓しており、その中のいくつかは特に高く評価されています。1989年に著した『Design of Adaptive Organizations』は、第5回組織学会賞「高宮賞」を受賞しました。また、1994年には『ぬるま湯的経営の研究』で経営科学文献賞を受賞し、2001年には『鉄道経営と資金調達』が交通図書賞を受賞しました。これらの受賞歴は、彼の研究が実務や理論においてどれほど影響力があるかを示しています。

主な著書

高橋氏の著書には、経営学や組織に関する様々な観点からのものが多数存在します。代表的な著作には、1989年の『組織活性化の測定と実際 職場のぬるま湯感がわかる』や、1992年の『経営統計入門 SASによる組織分析』、さらに2000年の『鉄道経営と資金調達 経営破綻を未然に防ぐ視点』などがあり、経営学に関する初心者から専門家まで幅広い読者層に支持されています。特に『ぬるま湯的経営の研究』では、日本の企業文化における特性を分析し、経営者たちに新たな洞察を提供しました。

共編著・翻訳

さらに、高橋氏は共編著や翻訳業にも取り組んでいます。彼は1994年の『変化の経営学 活性化・情報化・民営化・国際化 テキスト&リーディングス』を高柳暁と共編著し、2014年にはジェームズ・G・マーチとハーバート・A・サイモンの『オーガニゼーションズ 現代組織論の原典 第2版』を翻訳しています。これらの活動を通じて、高橋氏は経営学という分野の発展に寄与してきました。

高橋伸夫は、教育、研究、著作を通じて経営学の深い理解を広めている学者であり、その影響力は今後も続いていくことでしょう。

もう一度検索