高橋典幸

高橋典幸（たかはし のりゆき）

高橋典幸（1970年 - ）は、日本の歴史学者であり、東京大学大学院人文社会系研究科の教授を務めています。専門は中世武家政権であり、特に鎌倉幕府の軍制と御家人制に関する研究で知られています。

略歴

1993年3月：東京大学文学部卒業
1995年3月：東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了
1997年7月：東京大学大学院人文社会系研究科博士課程中退
1997年8月：東京大学史料編纂所助手
2007年4月：東京大学史料編纂所助教
2009年1月：「鎌倉幕府軍制と御家人制」で博士（文学）を取得
2012年4月：東京大学大学院人文社会系研究科准教授
2021年4月：東京大学大学院人文社会系研究科教授

人物・研究

東京大学において、当初は戦国大名の研究を志していましたが、国史学研究室の石井進、五味文彦、村井章介という三教授の影響を受け、鎌倉幕府研究へと関心を移しました。軍制史という独自の視点から、13世紀から14世紀にかけての時代、具体的にはモンゴル襲来から南北朝時代にかけての一連の歴史的変遷を研究対象としています。研究においては、特定の時代や側面に偏ることなく、長期的な視点と幅広い視野を持つことが重要であると考えています。また、著書の「あとがき」を好んで読むことを公言しています。

著書

単著

『鎌倉幕府軍制と御家人制』吉川弘文館、2008年
『源頼朝―東国を選んだ武家の貴公子』吉川弘文館、2010年

編著

『日本軍事史』吉川弘文館、2006年（山田邦明・保谷徹・一ノ瀬俊也共編）
『戦争と平和 生活と文化の歴史学 5』竹林舎、2014年
『十四世紀の歴史学 新たな時代への起点』高志書院、2016年（中島圭一共編）
『中世史講義』ちくま新書、2019年（五味文彦共編）
『皇位継承 歴史をふりかえり変化を見定める』山川出版社、2019年（春名宏昭・村和明・西川誠共編）
『中世史講義【戦乱篇】』ちくま新書、2020年


高橋典幸教授は、中世史研究において、軍制史という独自の視点を取り入れ、鎌倉幕府を中心にその政治構造や社会情勢を解明することに大きく貢献しています。その研究成果は、多くの著書や論文として発表されており、中世史研究の発展に寄与しています。

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