五味文彦

五味文彦について

概要

五味文彦（ごみ ふみひこ）は1946年に山梨県甲府市に生まれた日本の歴史学者です。東京大学から博士号を取得し、長いキャリアの中で府立大学やお茶の水女子大学、そして東京大学の教授を歴任し、その後、放送大学にも貢献しました。特に中世日本史、特に文化や芸能に関する研究で知られています。

経歴

五味文彦は1964年に山梨県立甲府第一高等学校を卒業し、続いて1968年に東京大学文学部国史学科を卒業しました。その後は大学院に進むものの、博士課程を中退し、そのまま東京大学の助手としてキャリアをスタートしました。1973年からは神戸大学、1976年からはお茶の水女子大学にて講義を行い、1984年に東京大学文学部に助教授として復帰しました。

1992年に東京大学から博士（[[文学）]]の学位を取得し、その後教授に昇進。2006年には定年退職を経て名誉教授となり、その後は放送大学で教育活動を続けました。2016年には放送大学も定年退職をしました。

研究活動

五味の研究は、幅広い視野を持つ中世日本史の把握を目指しており、文学や絵画といった多様な史料を活用しています。特に中世の芸能や文化に焦点を当て、歴史を複合的に捉える方法論を提唱しています。彼は「院政期社会の研究」など、様々な著作を通じてこの分野の研究に多大な貢献をしてきました。特に院政期の政治史に関連する研究において、男色に関するテーマを取り上げ、画期的な視点を提供し、学生たちに大きな影響を与えました。

著作

五味文彦は多くの著書を著しており、その中には『院政期社会の研究』や『平家物語、史と説話』『書物の中世史』などがあります。これらの作品を通じて、彼は中世の複雑な社会や文化の理解を深めるための独自の視点と分析を展開しました。また、受賞歴も豊富で、彼の著作は日本史研究の重要な資料とされています。受賞の中にはサントリー学芸賞や毎日出版文化賞などがあり、その研究成果が広く評価されています。

受賞歴

五味は様々な受賞歴を持ちます。1991年には『中世のことばと絵』でサントリー学芸賞を受賞し、2004年には『書物の中世史』で角川源義賞、2016年には『現代語訳　吾妻鏡』で毎日出版文化賞を受賞するなど、彼の研究が高く評価されています。また、2017年には横浜文化賞を受賞しました。

結論

五味文彦の研究は、日本の中世を理解するための重要な糧となっています。彼の独自の視点と深い知識は、後続の研究者たちにも大きな影響を与え続けており、今後の日本歴史学においても重要な存在であり続けるでしょう。

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