高橋盾

高橋盾（たかはし じゅん、Jun Takahashi）は、1969年9月21日生まれの日本のファッションデザイナーです。群馬県桐生市出身で、自身のブランド「UNDERCOVER（アンダーカバー）」を率い、パリコレクションの常連として世界的に高い評価を得ています。

人物

高橋は、文化服装学院在学中からブランドを立ち上げ、裏原宿ファッションシーンを牽引した一人です。音楽、特にパンクロックからの影響を強く受けており、セックス・ピストルズのコピーバンド「東京セックスピストルズ」を結成していたこともあります。このバンドでの活動が、彼の愛称「ジョニオ」の由来にもなっています。また、最も影響を受けたデザイナーとして、コム・デ・ギャルソンの川久保玲を挙げています。

家族構成にも触れると、妻はモデルの森下璃子で、彼女はRICO名義でアンダーカバーの子供服ラインのデザインを手掛けています。また、娘の高橋ららはファッションモデルとして活躍しています。

交友関係も広く、芸能界では藤井フミヤ、永瀬正敏、浅野忠信、小泉今日子、YOU、内田裕也、松田龍平らと親交があります。さらに、ミュージシャンのパティ・スミスやRadioheadのトム・ヨークとも親しく、パティ・スミスはアンダーカバーのために詩を書き下ろしたこともあります。

高橋自身の身体には、ブランドでも多用されるGIZ柄の刺青が両腕に入っています。また、ナイキとのコラボレーションライン「GYAKUSOU」では、自身が率いるジョギングチーム「Team GIRA」のメンバーが京都を走るプロモーションビデオが制作されました。

略歴

高橋は群馬県立桐生西高等学校を卒業後、文化服装学院に進学し、デザインを学びました。1989年にアパレルデザイン科に入学し、在学中から一之瀬弘法とともにアンダーカバーを立ち上げます。1993年には、NIGO（A BATHING APE）と共に裏原宿にショップ「NOWHERE（ノーウェア）」をオープンし、裏原宿カルチャーの中心人物となりました。

1994年には、東京コレクションに初参加し、同年9月に株式会社アンダーカバーを設立しました。1995年には、直営店「NOWHERE LIMITED」を原宿にオープンしています。2002年からは、パリコレクションにも参加し、以降、毎年コレクションを発表しています。2018年には、広告制作会社アンダーカバープロダクションを立ち上げ、活動の幅を広げています。

主なブランドライン

UNDERCOVER（アンダーカバー）
高橋盾が手掛けるメインライン。アバンギャルドで芸術性の高いデザインが特徴です。
ZAMIANG（ザミアン）
ユニセックスでカジュアルなアイテムを中心としたラインです。
AFFA（エーエフエフエー）
藤原ヒロシとの共同制作ライン。「Anarchy Forever Forever Anarchy（無政府主義よ永遠に！）」の略で、2011年からは「ASSEMBLE（アッセンブル）」として展開されています。
SOMETHING ELSE（サムシング エルス）
藤原ヒロシとの共同制作。
FOROURS（フォロアーズ）
ジョギングチーム「Team GIRA」と連動したライン。
NOWHERE（ノーウェア）
裏原宿にオープンしたショップ。高橋とNIGOの共同経営。

高橋盾は、ファッションデザイナーとしてだけでなく、様々な分野で才能を発揮し、その活動は多岐にわたります。彼の創造性は、音楽、アート、スポーツなど、様々なカルチャーから影響を受けており、独自の視点でそれらを融合させたデザインは、世界中の人々を魅了し続けています。

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