高橋義治

高橋 義治の生涯と業績

高橋義治（たかはし よしはる、1916年6月6日 - 1986年7月16日）は、日本の実業家であり、全国朝日放送（テレビ朝日）の取締役を務めた。そのほか、イ・アイ・イグループの代表取締役会長、慈悲庵やまどか保育園の理事など、さまざまな役職を担っていた。特に、戦後の物資不足の時代に輸入物資を扱うことで成功を収め、多くの財を築いた。さらに、日本教育テレビ（NET）の設立にも関与し、取締役としての地位を得た。

来歴と生い立ち

高橋義治は長崎県に生まれ、先祖は江戸時代に平戸松浦藩の藩士だったことが知られている。法政大学の経済学科を卒業後、彼は戦前に満州に渡り、1941年には東満洲産業秘書課を経て鉄鋼原料統制会に勤務した。

NETでのキャリア

1946年に東洋物産の常務に就任し、その後1952年にはSKB鉄砲販売の常務を務めた。1957年には日本教育テレビ創立事務所に入社し、技術部長としての役割を果たす。開局時には総務局次長として運営面での貢献を行い、社長の赤尾好夫とは鉄砲、狩猟仲間としての深い関係を築いていった。特に目を引くのは、コンバータ（UHFコンバータ）の特許を持っていたことだ。この特許を基に、北海道テレビ放送の社長と協力し、大きな商機を捉えることに成功した。実際、これが彼の財を築く大きな要因となった。

EIEでの活動

1968年、義治はEIEの社長に就任した。彼の長男である治之と共にビジネスを推進することになったのは、経済が厳しい時期だった。治之は父からアドバイスを受け、共同でこの事業を引き受けることにした。これにより、義治はさらなる成功を収めることとなる。 また、彼は高級リゾート「ベルハンドクラブ」の社長も兼任していた。

最晩年

1986年に東京都で亡くなるまで、義治は多くの事業に関与し続けた。彼の趣味には旅行や写真、ゴルフがあり、禅宗に宗教心を持っていた。また、東京都の品川区と長崎県平戸市に居住していた。のちに彼の家族も実業界で名を馳せることとなった。彼の長男治之は同じく実業家として活動し、次男治則もまた実業界での道を歩んだが、治則は2005年に不慮の死を迎えた。

家族と親族

高橋家は、長崎県平戸市や東京都目黒区、品川区小山、世田谷区用賀などにルーツを持つ。一族には実業界で活躍する人物が多く、義治の父や弟も同様の経歴を持っている。このような家族の背景が、義治のキャリアにも大きく影響したと言える。

高橋義治は自身の努力とビジョンによって、戦後日本の経済成長に寄与した実業家であり、名門高橋家の一員として多くの人々に影響を与え続けた存在だった。

もう一度検索