高瀬川ダム (岡山県)

高瀬川ダム

高瀬川ダムは、岡山県新見市を流れる高梁川水系西川の支流、高瀬川に建設された重力式コンクリートダムです。岡山県備中県民局の高梁川ダム統合管理事務所によって管理され、洪水調節、河川の正常な機能維持、そして上水道の供給という重要な役割を担っています。

ダムの概要

高瀬川ダムは、西川・高梁川治水計画の一環として、総事業費77.2億円と8年の歳月をかけて建設されました。1974年（昭和49年）4月に実施調査が開始され、1976年（昭和51年）4月に建設が着工、そして1982年（昭和57年）3月に竣工しました。

ダムの特徴

このダムの最大の特徴は、建設省（現在の国土交通省）が昭和56年度から導入した「ダムエネルギー適正利用化事業」に基づいて、ダム管理用の電力を自給自足するために水力発電設備が設置された、全国初のダムであるという点です。この制度は、1973年と1979年の二度にわたるオイルショックによる石油価格の高騰を受け、価格が安定している水力発電を推進するために設けられました。これにより、発電を主目的としないダムでも、ダム管理事業者が自ら水力発電を行い、必要な電力を賄うことが可能になったのです。

洪水調節方式としては、ゲートを持たない自然越流式（穴あきダム方式）が採用されています。これは、岡山県内では鳴滝ダムと並んで初めての試みでした。

発電設備

所在地: 岡山県新見市神郷釜村
出力: 最大280kW、常時62kW
使用水量: 最大0.9m³/s、常時0.28m³/s
取水施設管理者名: 岡山県土木部

周辺情報

高瀬川ダム周辺には、以下の観光スポットや施設があります。

高瀬湖畔オートキャンプ場
神郷温泉
岡山県道・鳥取県道8号新見日南線
岡山県道・鳥取県道11号新見多里線
JR伯備線 新郷駅

関連情報

高瀬川ダムについてさらに詳しく知りたい方は、以下の情報源をご参照ください。

[ダム]]便覧（財団法人日本ダム協会） [高瀬川ダム
* [岡山県]] - 備中県民局・高梁川ダム統合管理事務所 - [高瀬川ダム

高瀬川ダムは、地域の治水と利水に貢献するだけでなく、再生可能エネルギーの活用という点でも重要な役割を果たしているダムです。

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