高田勝

高田勝（たかだまさる）は、1945年2月24日に名古屋で生まれ、2013年9月21日に生涯を閉じた日本のナチュラリストであり、文筆家です。早稲田大学商学部を卒業後、CF制作会社や林業雑誌記者を経て、1972年に北海道根室市に移住しました。

根室では牧夫として生活した後、1975年からは野鳥愛好家の間で有名な民宿「風露荘」を経営しました。民宿を営む傍ら、ナチュラリストとして自然保護活動や調査、啓蒙活動に積極的に取り組み、執筆活動も精力的に行いました。

高田勝の著作は、自然に対する深い愛情と、独自の視点から描かれた文章で多くの読者を魅了しました。1984年には『雪の日記帳』で日本科学読物賞を受賞し、その才能を広く知らしめました。彼の作品は、自然の美しさや厳しさ、そしてそこに生きる動植物の姿を、繊細かつ力強く描き出しています。

2013年11月11日には、早稲田大学の大隈会館で「高田勝さん お別れ会」が開催され、多くの人々が彼の死を悼みました。町田いずみ浄苑にある高田勝の墓石には、親交のあった画家、故薮内正幸氏によるハヤブサのイラストが刻まれています。

主な著書

『ニムオロ原野の片隅から』(1979年)
『ある日、原野で』(1981年)
『根室原野 春から夏へ』(1982年)
『雪の日記帳』(1984年)
『コンチネンタル・バーディング 北米大陸探鳥紀行』(1986年)
『砂漠は生きていた』(1989年)
『飛びたてシマフクロウ』(1991年)
『ニムオロ原野風露荘の春秋 野鳥の楽園を夢みて』(2010年)

共著

『野鳥』(1984年)
『落としたのはだれ?』(1994年)
『いつ寝るの?』(1997年)
『どこいくの?』(1999年)
『羽 原寸大写真図鑑』(2004年)
『原寸大写真図鑑 羽 増補改訂版』(2018年)
* 『野鳥の羽ハンドブック』(2008年)

これらの著作は、高田勝の自然に対する深い洞察力と、それを言葉で表現する卓越した能力を示すものです。彼の残した作品は、今後も多くの人々に読み継がれ、自然を愛する心を育んでいくでしょう。

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