高知市野球場

高知市野球場について

高知市野球場（こうちし・やきゅうじょう）は、高知県高知市にある野球専用の施設で、高知市総合運動場内に位置します。運営は公益財団法人高知市スポーツ振興事業団が行い、略して「高知球場」と呼ばれることもあります。

施設の特徴と歴史

高知市野球場は1970年代に建設され、以来多くのプロ野球チームの春季キャンプ地として利用されています。1989年までは阪急（後のオリックス）ブレーブスが、この場で春季キャンプを行っていました。さらに、1991年から2003年まで福岡ダイエーホークスも春季キャンプをこの球場で開催しました。

2005年にオリックス・バファローズが再びキャンプを行い、阪神タイガースとのオープン戦も1試合実施されましたが、2010年は春野運動公園での試合に変更されています。

独立リーグの四国アイランドリーグplusに所属する高知ファイティングドッグスも、2005年からこの球場を本拠地として使用しています。特に2007年以降は、韓国の野球指導者・金星根が率いるチームが春季キャンプを開催し、2007年から2011年までSKワイバーンズ、2012年から2014年まで高陽ワンダーズ、以降はハンファ・イーグルスが利用しました。また、LGツインズも毎年11月に秋季キャンプを実施していました。

ナイター設備の導入

高知市は2010年8月にナイター設備の設置を決定し、2011年に完成しました。この設備は、照明の高さや配置に工夫が施されており、内野が1500ルクス、外野が800ルクスの照度を持っています。これは、公式のプロ野球の条件には満たないものの、社会人野球や高校野球の公式戦は行うことが可能です。2012年3月10日には、こけら落としとして高知ファイティングドッグスと四国銀行硬式野球部の試合が開催されました。

ナイターのルールに関しては、通常の試合については9回未満でも21時30分を超えると新しいイニングに入らず、同点の場合は引き分けにするルールが適用されています。

施設概要

高知市野球場のフィールドサイズは、両翼が96mで、中堅が121mです。2002年のよさこい高知国体では、両翼が92m、中堅が116mに拡大されています。施設の外野は天然芝で、内野は土でできています。収容人数はおよそ6000人で、スコアボードは磁気反転式です。また、6基の照明設備が設置されています。

プロ野球公式戦の開催歴

高知市野球場は、県内唯一のプロ野球公式戦が実施された場所であり、2018年時点で5試合が開催されました。具体的には、セ・リーグでは3試合、パ・リーグでは2試合が行われています。

• - 1953年9月15日: 広島カープ vs 読売ジャイアンツ （観衆：12,000人）
• - 1955年8月3日: 広島カープ vs 中日ドラゴンズ（ダブルヘッダー 第1試合、観衆：7,000人）
• - 1979年4月22日: 阪急ブレーブス vs 日本ハムファイターズ（観衆：10,000人）
• - 1985年6月2日: 阪急ブレーブス vs 西武ライオンズ（観衆：10,000人）

アクセス

高知市野球場へは、公共交通機関ではとさでん交通の伊野線グランド通停留場や、高知自動車道高知インターチェンジから車で直接アクセスできます。両者とも徒歩数分で到着できるアプローチが整っています。

高知市野球場は、その豊かな歴史とイベントを通じて、地域のスポーツ文化に大きな貢献を続けています。

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