髪 (美空ひばりの曲)

『髪』は、1964年7月5日に日本コロムビアから発売された美空ひばりのシングルです。

概要

この曲は、ひばりの親友である中村メイコが、当時離婚直後で傷心していたひばりを慰めるために作詞を手掛けたものです。中村は、ひばりが髪を指でいじる癖に着目し、その様子を基に詩を書き上げました。作曲は中村の夫である神津善行が担当し、この作品が夫妻にとって初めてひばりに提供した楽曲となりました。

A面である『髪』は、同年に公開された東宝映画「ひばり・チエミ・いづみ 三人よれば」の主題歌にもなっています。この映画は、三人娘が久々に共演した作品で、神津は劇中の音楽も担当しました。ひばりは、1989年2月7日に福岡県北九州市の九州厚生年金会館で行われた生涯最後の公演でも、同じく中村・神津夫妻が手掛けた『夾竹桃の咲く頃』（1966年）、『さよならの向うに』と共にこの曲を歌唱しました。公演の昼の部で歌われた『髪』は、このコンサートがひばりにとって最後の公演になるとは誰も予想していなかったため、映像は残されていません。しかし、専属バンドの指揮者であるチャーリィ脇野が、バンドの音をチェックするために偶然カセットテープで録音していたものが、2005年にCD化され、貴重な音源として世に出ることとなりました。

収録曲

両曲とも、作詞は中村メイコ、作曲・編曲は神津善行が担当しています。

1. 髪
2. 小さなクラブ

脚注

この楽曲は、ひばりの私生活における心情と重なり、多くの人々の心に響きました。
中村メイコと神津善行夫妻は、その後も多くの楽曲をひばりに提供し、彼女の音楽活動を支えました。

関連項目

1964年の音楽
美空ひばり
中村メイコ
神津善行

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