鬼 (DEVILOOFのアルバム)

アルバム『鬼』について

日本のバンドDEVILOOFによる2作目のフルアルバム『鬼』は、和の要素を取り入れた独特のコンセプトアルバムです。本作のジャケットデザインは、前作に引き続き江川敏弘氏が手がけ、音源のミックス・マスタリングはЯyo Trackmakerが担当しました。DEVILOOFの音楽は、その暴虐的なスタイルで知られ、このアルバムもその特徴を色濃く反映しています。

コンセプトと制作背景

アルバムのテーマは「和」。これは、バンドのメンバーである太輝が2018年夏から秋にかけて『和を取り入れた音楽を作るというアイデア』を思いついたことから始まりました。このアイデアは、彼らの目的である「日本人にしかできないことをやりたい」という意志にもマッチしており、結果的にこのテーマがアルバムに生かされることになりました。

リリースとチャート成績

『鬼』のリリースは、インディーズ部門の週間アルバムチャートで9位を獲得するなどの成果をあげています。また、ディスクユニオンのオンラインショップにおけるHM/HRチャートでは、6月には10位にランクインしました。アルバムは全11曲収録されているものの、一部店舗では「生命力」という曲を含む全12曲として表記されたこともあり、若干の混乱が生じたようです。

収録曲の詳細

アルバムに収められた曲たちの一部は、以下の通りです。各曲は個性的で、バラエティに富んだ内容となっています。

1. 拷訊惨獄 - この曲は元々、以前のアルバムに収録されている「ESCAPE」のようなスタイルを想定していましたが、メンバー交代を機に激しい曲調に変更されました。MVも制作され、特定の心霊スポットでの撮影が話題になりました。再生回数は2020年7月時点で100万回を超えています。

2. 開花 - 1stシングルのアルバム版で、リリック・ビデオも制作されています。

3. 孤独死 - こちらも1stシングルのカップリング曲のアルバムバージョンが含まれています。

4. -妖- - 2016年リリースのオムニバスアルバム『妖幻鏡 -west- Vol.3 Survive as an Innovator』に収録されていた「愛してください」のリメイクバージョンです。

5. Dusky-Vision - この曲にはRayもメインボーカルとして参加し、太輝はこの作品を通じてギタリストの新たな一面を見せたいとも語っています。また、製作過程では、ツインボーカルの魅力を引き出すことにも力を注いだとされています。

6. Murderous impulse
7. -惑-
8. 蜘蛛の糸
9. Creepy
10. 流転 - 桂佑はこの曲を「デスコアと演歌のクロスオーバー」と表現し、太輝もお気に入りの一曲として挙げています。

総括

『鬼』は、DEVILOOFによる新たな音楽の可能性を感じさせる作品です。日本の文化に根ざしながらも、彼らの特異なスタイルを融合させたこのアルバムは、ファンにとっても新鮮な体験となることでしょう。アルバム名の通り、鬼をテーマにした楽曲群が、リスナーを引き込む力を持っています。彼らの音楽は今後も目が離せないものとなることは間違いありません。

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