鬼塚英昭

鬼塚英昭は、1938年に大分県別府市で生まれ、2016年1月25日に胃癌で亡くなった日本の作家、竹細工職人、郷土史家です。地元の名門校である大分県立別府鶴見丘高等学校を卒業後、中央大学法学部に進学しますが、学費の問題で中退。その後、家業である竹細工職人として生計を立てながら、執筆活動を行いました。作家としてのデビューは遅く、2002年に自費出版で著書を発表したのが始まりです。

鬼塚の著作は、歴史、国際情勢、経済、金融など幅広い分野に及びます。特に、菊タブー、国際金融、国際情勢に関する著書で、タブーを恐れないノンフィクション作家として知られています。膨大な読書量に基づいた独自の視点と大胆な主張が特徴で、リーマンショックを「八百長」と断じるなど、物議を醸すこともありました。しかし、その一方で、熱狂的な支持者も多く、彼の著作は書店でベストセラーになることもありました。

鬼塚は、竹細工職人としても活動しており、別府市内のギャラリーで個展を開催するなど、その才能を発揮しました。竹の技を絵に生かした独特の作風は、多くの人を魅了しました。また、竹細工に関する著書『豊の国の竹の文化史』では、大分県内の170人もの職人や業界関係者を取材し、大分県民と竹の歴史的な関わり合いを詳細に記述しました。

鬼塚の著作は、その過激な主張から批判を受けることもありましたが、その一方で、既存の常識を覆す視点や、物事の本質を見抜く洞察力は高く評価されています。経済学者の藤岡惇は、鬼塚の著書を「正確さに難がある」としながらも、その出典として評価しました。

鬼塚の主な著書には、『海の門　別府劇場哀愁編』、『石井一郎の生涯　別府劇場任侠編』、『天皇のロザリオ』、『日本のいちばん醜い日』、『原爆の秘密』、『八百長恐慌!「サブプライム=国際ネズミ講」を仕掛けたのは誰だ』などがあります。これらの著作は、国際情勢や経済動向を独自の視点から分析し、読者に新たな気づきを与えています。

鬼塚英昭は、その独特な視点と、タブーに挑戦する姿勢で、多くの人々に影響を与えた作家でした。彼の著作は、現在でも多くの読者に読まれており、その影響力は衰えていません。

もう一度検索