鬼退治 (テレビドラマ)

テレビドラマ『鬼退治』の概要

『鬼退治』は、1971年1月7日から4月1日までNET（現在のテレビ朝日）系列で放送されたテレビドラマで、全13話からなります。主演は三田佳子が務めており、彼女が演じる主人公の桃子を中心に展開されるホームコメディです。物語は、新婚生活を始めた桃子とその夫信久、そして信久の家族との関係を描いています。

物語の背景

桃子は美人で明るく、性格も良い女性ですが、料理や裁縫が苦手です。新婚生活を送る予定の彼女と夫の信久は、かなりの過保護に育てられたため、マザコン気味となっています。本来は二人きりの新生活を楽しむべきだったはずが、信久の母親（姑）や妹（小姑）らが家に頻繁に出入りすることで、桃子は次第にストレスを抱えることになります。この作品のタイトルである「鬼退治」は、内面的な葛藤や人間関係のトラブルを象徴しており、登場人物たちが互いに向き合いながらそれを解決していく様子が描かれています。

主なキャスト

• - 小島桃子（演：三田佳子）: 物語の主人公であり、美貌と優しさを持つが、家事に苦手意識を抱える新妻。
• - 小島信久（演：川崎敬三）: 妻の夫。母親に過保護に育てられた影響で、マザコン的な傾向を持つ。時に桃子との間で困惑する場面も多い。
• - 巴（演：黒柳徹子）: 信久の妹であり、心の中でさまざまな問題を抱える。第6話では桃子たちと同居生活を送るが、最終的には夫のところへ戻る。
• - 治子（演：沢村貞子）: 信久の母の妹で、桃子にとってのもう一つの敵。家族との摩擦から家を出るも、桃子たちとの同居生活を経て家庭に戻る。
• - 幸造（演：益田喜頓）: 志津の初恋相手として登場し、桃子の計らいでその役割を果たす。

他にも、多彩なキャストがドラマに彩りを添え、家族間や嫁姑の関係性をユーモラスに描き出しています。

ストーリーのテーマ

このドラマが最も注目される点は、家庭内での人間関係や心理的な葛藤を描いているところです。特に、「鬼退治」というタイトルは、心の中の問題や人間関係の葛藤を「鬼」に例え、視聴者にそれを共に退治しようというメッセージを込めています。登場人物たちがどのようにそれぞれの「鬼」と向き合い、解決していくのかが、視聴者に興味を引く要素となっています。

スタッフと制作

本ドラマは、脚本を松木ひろしと向田邦子が手がけ、演出は山内和郎（第1～3話）と白崎英介（第4～13話）の二人が担当しました。音楽はいずみたくが担当し、全体的に高いクオリティが求められました。

サブタイトルには、各話ごとに異なるテーマが設けられており、視聴者に楽しさを提供します。例えば「君は結婚したいのか」「君は浮気をしたいのか」など、時代背景や感情が反映された内容となっています。

後日談

さらに興味深いのは、2019年に放送された『徹子の部屋スペシャル』において、黒柳扮する巴が再登場する場面があったことです。これは視聴者にとって嬉しいサプライズであり、長年のファンにとっても感慨深い瞬間でした。

まとめ

『鬼退治』は、単なるホームコメディに留まらず、心の葛藤や家庭内の人間関係を深く掘り下げた作品です。様々な問題を抱えながらも、家族がどのようにそれを乗り越えていくかを描くことで、視聴者に共感と感動を与えました。

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