魂響〜たまゆら〜

『魂響』シリーズ：怨霊と戦う霊能力者たちの物語

『魂響〜たまゆら〜』(2005年5月27日発売)は、あかべぇそふとつぅが開発した18禁恋愛アドベンチャーゲームです。現代日本を舞台に、夜に徘徊する怨霊や妖怪を駆除する霊能力者たちの戦いを描いた物語が展開します。

この作品は、その後複数のプラットフォームに移植され、シリーズ化されました。2006年6月29日には、イエティよりPlayStation 2版『魂響〜御霊送りの詩〜』が、2011年12月15日にはサイバーフロントよりPlayStation Portable版がそれぞれ発売されています。さらに、PC版のアナザーストーリー『魂響〜陵辱side〜』(2005年7月8日発売)も存在し、コレクターアイテムとして高値で取引されています。2007年7月26日には、PS2版を元にHシーンを追加した『魂響〜円環の絆〜』もリリースされました。キャッチコピーは「まるで手向けの花のように」という、どこか物悲しいながらも魅力的な言葉です。

ストーリー：家族の絆と喪失、そして復讐

主人公の秋月冬馬は、代々霊能力者の家系に生まれた霊狩人です。特殊な道具を用いて、様々な魔法や能力を発揮します。義妹のかすみ、実妹の那美と共に、ある日「鬼」と呼ばれる強力な妖怪の除霊を依頼されます。しかし、任務中に冬馬とかすみは鬼の剣で重傷を負い、那美は家族を守るため、一人で妖魔に立ち向かいます。かすみは那美を救おうと必死の攻撃を仕掛けますが、逆に那美の動きを封じてしまい、鬼の剣が那美の胸を貫くという悲劇が起きてしまいます。この出来事をきっかけに、冬馬は大切な人々を守るため、更なる強さを求める旅に出ることになります。

登場人物：個性豊かな霊能力者たち

秋月冬馬

大学生で、物語の主人公。妖怪駆除の名家の長男ですが、那美が亡くなるまでは、ディアボルグという槍型の武器を使うことができませんでした。那美の死後、大切な人たちを守るため、強くなろうと決意します。格闘術にも長けています。

秋月かすみ

声：風音

冬馬の義妹。霊能力者として、リッパーという大型の刀を軽々と操ります。真面目で厳しく、冷たい印象を与えがちですが、感情が高ぶると子供っぽくなる一面も持ち合わせています。

秋月那美

声：芹園みや

冬馬の実妹。シーカーという鞭と槍の両方の機能を持つ糸状の武器を用います。楽観的で甘えん坊な性格で、冬馬や霞の前ではよくはしゃぎ回っています。ゲーム内では唯一のアホ毛キャラクターであり、ブラコン気質も持ち合わせています。成績優秀で読書家でもあります。

九重真散

声：星野みく

秋月家と同じく、妖怪駆除を生業とする家系の出身。双子の妹。巨乳で、おっとりとした天然系の性格。家事が得意です。冬馬への好意を隠していますが、周囲にはバレバレです。風を操る剣「イノセンス」を扱います。

九重真咲

声：RUMI

真散の双子の姉。妹とは対照的に、小悪魔的な性格です。妹同様巨乳で、冬馬をからかうことを趣味にしているかのように振る舞います。モンブランが好物。水を操る剣「ギルティ」を扱います。

逢坂藍

声：神月あおい

冬馬の幼馴染で、喫茶店「アイアイ」のウェイトレス。短気で明るい性格で、表情が豊かです。冬馬からは「史上最速の拳を持つ類人猿」と評されています。眼鏡をかけており、口唇を媒介とした治療能力を持っています。ウェイトレスとしての腕前は高く、冬馬以外の客からの評判も非常に良いとのことです。

逢坂紅

声：桃井いちご

藍の実兄。一見頼りなさそうに見えますが、高い洞察力を持っており、少ない情報から多くのことを推測することができます。また、誰にも知られていない秘密を抱えています。

スタッフ

シナリオ：鳴海、HOT☆ぢる、I
原画：有葉
BGM：tiko-μ
主題歌・音楽：PC版オープニングテーマ『魂響』、挿入歌『心ノ在リ処』(作詞・作曲：上松範康)、PS2版オープニングテーマ『天武の舞、暁の門』(作詞・作曲：志倉千代丸)

このゲームは、美しいグラフィック、魅力的なキャラクター、そして切ないストーリーで多くのプレイヤーを魅了しました。様々なプラットフォームでリリースされたことで、幅広い層に楽しまれた作品と言えるでしょう。

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