魅惑 (宝塚歌劇)

魅惑

宝塚歌劇団星組によって1982年に上演された舞台作品、グランド・レビューです。

作品概要

このレビューは、「スピード」「スムーズ」「スペクタクル」「スリル」「スター」という五つの要素、いわゆる“5つのS”を追求することをコンセプトに掲げ、観客にレビューの持つ本来の醍醐味を深く味わってもらうことを意図して創作されました。

音楽には、ラテン系のポピュラーミュージックやオペレッタの楽曲が多用され、情熱的で華やかな雰囲気を演出しました。舞台の大きな見どころの一つとして、上演年の1982年にちなんで総勢82名の出演者が披露した迫力あるロケットダンスが挙げられます。これは、当時の宝塚歌劇における大人数での群舞としても印象深いパフォーマンスとなりました。

形式は「グランド・レビュー」として上演され、宝塚大劇場公演では全30場から構成されていました。

公演情報

『魅惑』は、以下の期間と場所で上演されました。

宝塚大劇場: 1982年1月1日から同年2月2日まで
併演作品: 『ミル星人パピーの冒険 -ふしぎなペンダント-』
東京宝塚劇場: 1982年4月3日から同年4月29日まで
併演作品: 『小さな花がひらいた』
全国ツアー: 1982年9月11日から同年10月3日まで、以下の各地を巡演。
金沢、輪島、長岡、新潟、千葉、横須賀、静岡、甲府、横浜、沼津、大宮、調布、宇都宮、郡山、山形、石巻、仙台
併演作品: 『海鳴りにもののふの詩が』

特記事項

この作品は、当時の星組トップ娘役であった東千晃が、東京宝塚劇場公演の千秋楽をもって宝塚歌劇団を退団した公演として、ファンの記憶に残る作品でもあります。

スタッフ (宝塚大劇場公演)

宝塚大劇場公演における主なスタッフは以下の通りです。

作・演出: 岡田敬二
作曲・編曲: 吉崎憲治、高橋城
編曲・音楽指揮: 橋本和明
振付: 喜多弘、岡正躬、司このみ、名倉加代子
装置: 大橋泰弘
衣装: 任田幾英
照明: 今井直次
音響: 松永浩志
小道具: 万波一重
効果: 川ノ上智洋
合唱指導: 橋本和明
演出助手: 小池修一郎、石田昌也
制作: 久国高
ヘア・デザイン: 和田好弘

参考文献

本記事の作成にあたっては、主に以下の文献を参照しました。

小林公一監修・著作権者『宝塚歌劇100年史 虹の橋 渡りつづけて（舞台編）』阪急コミュニケーションズ、2014年
* 小林公一監修・著作権者『宝塚歌劇100年史 虹の橋 渡りつづけて（人物編）』阪急コミュニケーションズ、2014年

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