魔物娘図鑑

魔物娘図鑑

『魔物娘図鑑』（Monster Girl Encyclopedia）は、健康クロスによって著され、2016年にセブンシーズ・エンターテインメントから出版された書籍です。この作品は、多様な「魔物娘」をテーマとし、図鑑形式で彼女たちの生態や文化、人間との関わりを描いています。

歴史

著者の健康クロスは2004年から活動を開始し、2010年12月31日にコミックマーケット79で、サークル「クロビネガ」から同人誌として本作の第1巻を頒布しました。その後、メロンブックスやとらのあななどの書店でも委託販売されました。

2015年12月8日には、セブンシーズ・エンターテインメントが北米での出版権を取得し、2016年9月20日にアメリカとカナダで成人向けに発売されました。フルカラーで制作され、2016年10月25日に1巻、2017年9月26日に2巻が発売されています。

2021年11月には、本作の情報をまとめたMGE WikiがFandomの規定改定により削除される予定となり、ファンからの抗議を受けました。その後、MGE WikiはMirahezeにホスティングサービスを移行することになりました。

内容

本作は、放浪する魔物学者の視点から、ケンタウロス、サキュバス、人魚、スライム、ゴブリン、ワーキャットなど、様々な魔物娘の生態が詳細に記述されています。魔物娘たちは人間の男性と交わり、混血の子供を産むことが可能です。多くの場合、魔物娘は性的に奔放で、人間の男性を誘拐して性行為に及ぶこともあります。

物語は中世的な世界観を背景にしており、教団が支配する人間たちと、サキュバスの魔王との間で戦いが繰り広げられます。この世界観の中で、魔物娘たちはそれぞれの種族や文化を持ち、人間との関係や社会的な役割が描かれています。

評価

デイリー・ドットのアナ・ヴァレンスは、本作の世界観を「信じられないほど精巧」と評価する一方で、「文学的ではない」とも述べています。また、魔物娘の性欲が強調される反面、人間の女性の性的リビドーが軽視されている点を批判しました。しかし、本作が過去10年間にわたり、モンスターを題材としたポルノ作品の創作者に影響を与え続け、西洋のヘンタイファンにとって非常に重要なシリーズであると評価しています。

ヴァレンスは、本作を「モンスター娘ポルノの良い部分と悪い部分の縮図」と総括しました。スライムのようなニッチなモンスター娘が、『魔物娘図鑑』、『もんむす・くえすと！』、『モンスター娘のいる日常』といった作品によって、ジャンルとして人気を博したと考えられています。

その他

著者の健康クロスは、『モンスター娘のいる日常 4コマアンソロジー』第4巻のカバーイラストも担当しています。

書誌情報

Monster Girl Encyclopedia（英語）
2016年10月25日発売、ISBN 978-1-626923-61-4
2017年9月26日発売、ISBN 978-1-626926-09-7

外部リンク

公式ウェブサイト

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