鮎川武雄

鮎川武雄（あゆかわ たけお）は、1891年5月6日に生まれ、1979年10月9日に没した、日本の技術者であり、優れた経営者としても知られています。

彼は、現在の東京科学大学である東京高等工業学校窯業科を1917年6月に卒業後、同年8月に東洋陶器（現在のTOTO）に入社しました。入社後は、茅ヶ崎工場長をはじめ、取締役などの要職を歴任し、その手腕を発揮しました。

1959年には代表取締役副社長に就任し、1963年には代表取締役社長に昇格しました。社長として、東陶機器（TOTO）の発展に大きく貢献しました。1965年には、長年の功績が認められ、藍綬褒章を受章しました。

1967年には、社長の座を杉原周一に譲り、自身は取締役会長に就任しました。同年には勲三等旭日中綬章も受章しています。さらに、実業界での活動だけでなく、北九州商工会議所会頭としても地域経済の発展に尽力しました。1968年には、初代北九州貿易協会会長に就任し、国際貿易の振興にも貢献しました。

1972年には、伊奈長三郎、田所芳秋、山内俊吉、森本貫一らと共に、日本セラミックス協会名誉会員の称号を授与され、セラミックス業界への貢献も高く評価されました。また、同年に北九州駐在メキシコ国名誉領事にも任命され、国際交流にも尽力しました。

鮎川武雄の功績は多岐にわたり、1979年には正四位勲二等瑞宝章を受章しました。その生涯を通じて、日本の産業界の発展に大きく貢献した人物として、広く知られています。

鮎川武雄は、技術者としての専門知識と、経営者としての卓越した能力を兼ね備え、東陶機器（TOTO）を世界的な企業へと成長させる上で、重要な役割を果たしました。また、地域社会や国際交流においても、そのリーダーシップを発揮し、多方面で貢献した人物です。

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