鮫島秀旗

鮫島 秀旗

1973年（昭和48年）7月22日、大阪府大阪市鶴見区に生まれた鮫島秀旗（さめじま ひでき）氏は、かつてプロ野球選手として東京ヤクルトスワローズでプレーした人物です。現役引退後は、一転してチームを支えるスタッフとして長年同球団に籍を置き、現在もプロ野球の世界で活動を続けています。

野球人生の始まりからプロ入りまで

鮫島氏が野球を始めたのは、地元の大阪で小学校4年生の時のことでした。少年野球チーム「大阪クーガース」で野球に親しみ、中学校に進学してからは「大阪東ジャガーズ」に所属。ここでは捕手としてチームの中心選手となり、その才能を伸ばしていきます。高校は三重県の日生学園第二高等学校に進学。甲子園出場を目指しましたが、3年生の夏は県大会の初戦で惜しくも敗退し、高校野球を終えました。

高校卒業を控えた1991年、プロ野球ドラフト会議で東京ヤクルトスワローズから6位指名を受け、プロ野球選手への道を歩み始めます。

プロ野球選手時代

プロの世界に足を踏み入れた鮫島氏は、捕手としての持ち味を発揮していきます。特にプロ4年目にあたる1995年には、二軍公式戦で10本塁打を記録するなど、その 強打 で注目を集める存在となりました。打撃力をさらに活かすため、一時的に外野手も経験するなど、選手としての幅を広げる試みも行われました。

1996年には念願の 一軍初出場 を果たします。しかし、当時のヤクルトスワローズには、球界を代表する名捕手である古田敦也氏が正捕手として君臨しており、鮫島氏が一軍に定着するのは容易ではありませんでした。結局、プロ通算13年間で一軍での出場はわずか8試合に留まり、6打数無安打という結果に終わりました。一方で、二軍では610試合に出場するなど、着実に実戦経験を積みました。

選手時代の興味深いエピソードとして、実家から離れても 一度も一人暮らしをすることなく、引退まで野球部の寮で生活を続けた ことが挙げられます。これは、野球に集中できる環境を何よりも優先した、選手としての真摯な姿勢を示すものでしょう。

プロ野球選手としての現役生活は2004年シーズン限りで区切りをつけ、ユニフォームを脱ぎました。

第二のキャリア：チームスタッフとして

現役引退後も、鮫島氏はヤクルトスワローズに残り、 チームを支えるスタッフ として新たなキャリアをスタートさせました。当初は、投手の調整を間近でサポートするブルペン捕手としてチームに貢献。

その後、役割を変えながらチームを支え続けました。2010年からはブルペン捕手と打撃投手を兼務し、さらにスコアラーとしての仕事も担当するようになります。選手の練習相手を務めつつ、相手チームの分析や試合データの収集・解析といった重要な役割を担いました。

2024年からは、それまでの担当業務から打撃投手としての役割を離れ、 専門のスコアラー としてチームに貢献しています。選手の能力を最大限に引き出し、チームを勝利に導くための戦略立案に欠かせない存在として、裏方からチームを支えています。

記録と背番号

鮫島秀旗氏の一軍初出場は、1996年4月7日に明治神宮野球場で行われた対横浜ベイスターズ3回戦でした。この試合の8回表、正捕手であった古田敦也氏に代わって捕手として出場し、プロとしての第一歩を記しました。

選手としてヤクルトスワローズに在籍中、背番号は入団当初の1992年から1993年まで 「71」 をつけ、1994年からは引退する2004年まで 「57」 を背負いました。

現役引退後、チームスタッフに転身してからも、その役割に応じて背番号を変えています。ブルペン捕手時代には2005年から2009年まで 「96」 を、その後、打撃投手兼スコアラーとして活動していた2010年から2023年までは 「108」 をつけていました。

選手として、そして裏方として、長年にわたり東京ヤクルトスワローズに貢献し続けている人物です。

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