鳥原公二

鳥原公二：サイドスローの技巧派投手からスカウトへ

鳥原公二氏（1954年8月29日生まれ、宮崎県宮崎市出身）は、元プロ野球選手です。右投げ右打ちの投手として、社会人野球からプロ野球の世界へと進み、独特のピッチングスタイルと長く続けたスカウト活動で知られています。

プロ野球への道

宮崎商業高校卒業後、鳥原氏は社会人野球の東洋紡岩国に入社しました。しかし、入社4年目にチームが解散。その後、日立製作所へ移籍し、野球を続けます。1977年、ヤクルトスワローズから5位指名を受け、念願のプロ野球選手となりました。

プロ生活

プロ1年目の1978年は、主に敗戦処理として3試合に登板。プロ入り初アウトは、あの王貞治選手から奪ったというエピソードも残っています。その後も、中継ぎとして着実に経験を積み重ねます。1980年、広島戦で9回裏に登板、2イニングを無失点に抑え、チームの勝利に貢献。これが鳥原氏のプロ初勝利となりました。1982年には自己最多となる21試合に登板、抑えも任されるなど、重要な役割を担います。3セーブを記録したことも特筆すべきでしょう。1986年、現役生活に幕を閉じます。その最後の試合となった阪神戦では、プロ初安打と初盗塁という、忘れがたい記録も残しました。

投球スタイルと武器

鳥原氏の投球スタイルは、サイドスロー。両コーナーを巧みに使い分ける技巧派投手として知られていました。ストレート、カーブ、シュート、スライダー、シンカーと、多彩な球種を操り、打者を翻弄しました。

スカウトとしての活躍

現役引退後は、ヤクルトスワローズに残留し、スカウトとして活躍します。長年にわたり、若き才能の発掘に尽力しました。スカウトグループチーフまで務め、多くの選手をプロの世界へ導いた功績は、球界への貢献として高く評価されています。2016年11月2日に退団するまで、チームに貢献し続けました。

著述活動

2020年には、自身の経験を元に『プロ野球スカウトの裏話』を出版。スカウトという裏方の仕事における様々なエピソードや知見を綴った本書は大きな反響を呼びました。

まとめ

鳥原公二氏は、選手時代はサイドスローの技巧派投手として、引退後はスカウトとして、プロ野球界に多大な貢献を果たしました。独特の投球スタイル、そしてスカウティングにおける豊富な経験と知識は、多くの野球ファンに長く記憶されることでしょう。 彼の野球人生は、努力と情熱の物語として、これからも語り継がれていくに違いありません。 初登板から引退試合、初勝利、そしてスカウト時代の活躍まで、その軌跡は多くの若手選手にとって貴重な示唆を与え続けるでしょう。

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