鳥原学

鳥原学（とりはら まなぶ）について

鳥原学は1965年生まれの日本の写真評論家および写真研究者で、主に大阪府を拠点に活動しています。彼は1987年に近畿大学商学部を卒業後、1993年から写真弘社でギャラリーアート・グラフの運営に関わり、1998年からはフリーランスの評論家として独自の道を歩んでいます。現在、彼は写真評論家としての仕事に加え、日本写真芸術専門学校の講師や東京ビジュアルアーツの講師を務めています。

活動内容

鳥原は、ギャラリストとしての経験を基に『アサヒカメラ』などの写真雑誌に寄稿し、写真評論の分野で高く評価されています。彼の執筆活動は現在も続いており、「名作誕生とその時代」と題した連載を『CAPA』誌にて展開するなど、幅広いメディアで記事を提供しています。さらに、日本写真芸術専門学校では、写真家を招いたトークショーや様々なイベントを開催し、学びの場を創出しています。その傍ら、写真展の審査員を務めるなど、写真文化に深く関与しています。

21世紀に入って以降、彼は特に意欲的に多くの写真家と接触し、飯沢耕太郎以降の新たな世代の写真評論活動を展開しています。また、写真史への強い興味を持ち、歴史的な写真家や編集者に対するインタビューも積極的に行っています。

著書

鳥原の著作は、彼の研究と観察を反映した内容が多く、以下のような作品があります：

• - 『時代をつくった写真、時代がつくった写真 ―戦後写真クロニクル』（日本写真企画、2008年）
• - 『日本写真史 上 ―幕末維新から高度成長期まで』（中央公論新社・中公新書、2013年）
• - 『日本写真史 下 ―安定成長期から3・11後まで』（中央公論新社・中公新書、2013年）
• - 『写真のなかの「わたし」　ポートレイトの歴史を読む』（筑摩書房・ちくまプリマー新書、2016年）
• - 『時代を写した写真家人の肖像』（玄光社、2018年）
• - 『教養としての写真全史』（筑摩選書、2021年）

鳥原学の活動は、写真評論と研究の新しい地平を切り開くものとして、多くの人々に影響を与えています。彼の作品や講義を通じて、写真が持つ文化的、社会的な価値を再評価する機会を多くの人々に提供している点に、彼の特異性があると言えるでしょう。今後も彼の動向から目が離せません。

もう一度検索