鳥取しゃんしゃん祭

鳥取しゃんしゃん祭

「鳥取しゃんしゃん祭」（とっとりしゃんしゃんまつり）は、毎年8月中旬に鳥取市で行われる伝統的な夏祭りです。この祭りの起源は1961年にさかのぼり、地元の聖神社と大森神社の例祭に合わせて行われた「鳥取祭」がスタートとなりました。1965年からは、地元の伝統舞踊「因幡の傘踊り」が取り入れられ、祭りのメインイベントとして発展してきました。お祭りのハイライトである「一斉踊り」では何千人もの参加者が傘を手にとり、街を華やかに舞い歩きます。傘に付けられた鈴の音が「しゃんしゃん」と鳴る様子と、鳥取駅前に湧き出る温泉の音が祭り名の由来となっています。

祭りの規模は年々拡大し、現在では20万人以上が観客として訪れる鳥取市最大のイベントとなっています。2014年には世界最大の傘踊りとしてギネス世界記録にも認定され、全国からの名物として多くの人々に愛されています。

祭りの歴史

祭りは1961年に始まりましたが、当初は活気が不足していました。1964年には、鳥取市役所が新庁舎に移転したことを受け、踊りが新たな振り付けで再編成され、誰でも参加できる祭りへと進化を遂げていきます。その結果、名称も広く親しまれていた「しゃんしゃん祭」として定着しました。傘踊りの振り付けは、雨の日にも耐えられるように気象条件を考慮した上で選ばれました。

その後、参加者が年々増加し、特に1972年には踊り手の数が4000人を超えました。しかし、その一方で参加者の急増による交通渋滞問題が発生し、さまざまな対策が施されました。1980年代には踊りのルートを延長したり、連の人数に制限を設けたりする工夫を凝らしました。

傘のデザインとすずっこ

祭りで使用される傘は、伝統的な和傘を基にしており、これらの傘は竹と和紙で作られていて、30から100個の鈴で飾られています。色にも意味が込められ、風景の象徴を表しています。近年では、より扱いやすく、子供用の短い傘も用意されています。また、2006年からは「すずっこ」と呼ばれる民族楽器も導入され、誰でも簡単に参加できる工夫がされています。

ギネス認定と祭りの運営

2014年の第50回祭りでは、世界最大の傘踊りとしてギネス世界記録を挑戦し、1688名が参加しました。祭りは「しゃんしゃん祭振興会」によって運営され、地域のボランティアや踊り手で構成されています。このお祭りは様々なイベントを同時に展開しており、年々盛り上がりを見せています。

祭りのメインイベントと日程

しゃんしゃん祭りは、8月中旬に行われます。祭り期間中は花火大会や「すずっこ踊り」なども行われ、最大の魅力である「一斉踊り」は鳥取市の中心街で行われ、数千人の傘踊りが披露されます。2016年には、プレイベントが追加され4日間の日程に拡大されました。各連の踊りには、基本踊りと創作踊りがあり、祭り参加者はこれらの振り付けを習得する必要があります。

終わりに

鳥取しゃんしゃん祭は、地域の伝統を重んじながらも、若い世代へと受け継がれ続けている文化的な行事です。素晴らしい音楽と踊り、華やかな傘が集い、観る者を魅了し続けています。お祭りの魅力を体験するために、ぜひ現地を訪れてみてはいかがでしょうか。

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