鳥居前駅

鳥居前駅：生駒山の玄関口

近畿日本鉄道生駒鋼索線（宝山寺線）の鳥居前駅は、奈良県生駒市元町一丁目に位置し、生駒山の麓に広がる地域社会の重要な交通拠点となっています。駅番号はY17で、近鉄奈良線・生駒線・けいはんな線と相互連絡する生駒駅からも容易にアクセスできます。

歴史の変遷

鳥居前駅は、1918年（大正7年）8月29日、生駒鋼索鉄道の駅として開業しました。駅名の由来は、かつて駅近くに存在した鳥居（一の鳥居）にちなんでいます。その後、1922年（大正11年）1月25日には大阪電気軌道（後の近鉄）に合併。1926年（昭和元年）には宝山寺駅まで複線化されるなど、時代の流れとともに発展を遂げてきました。

歴史を振り返ると、1944年（昭和19年）7月の宝山寺2号線運行休止による単線化、そして1953年（昭和28年）4月の宝山寺2号線運行再開による複線化など、路線の形態も変化しています。1979年（昭和54年）7月20日には、生駒山上寄りに70メートル移転。さらに、2015年度には近鉄全線に導入された駅ナンバリング制度に伴い、当駅にも駅番号が割り当てられました。これらの変遷は、地域の交通需要の変化や技術革新を反映していると言えるでしょう。

駅舎と構造

現在の駅舎は鉄筋コンクリート構造の2階建てで、1階には生駒警察署近鉄生駒駅前交番が入居しています。2階は駅舎とホームとなっており、近隣の生駒駅とは駅ビルの商店街を経由したデッキで接続されています。ホームは櫛形3面2線構造で、中央の幅広いホームから乗車します。特筆すべきは、線内唯一のスロープ状ホームで、階段状ではないため、バリアフリーの観点からも優れています。このスロープ状ホームは、1980年代前半の駅舎改築時に設置されたものです。

駅周辺とアクセス

鳥居前駅周辺は、生駒山の自然と都市機能が調和した環境が広がっています。「グリーンヒルいこま」などの住宅地も近く、静かな住宅街の中に位置しながらも、生駒駅へのアクセスが良いことから、利便性の高い立地となっています。

隣の駅

まとめ

鳥居前駅は、生駒山へのアクセス拠点として、そして地域住民の生活を支える重要な役割を担っています。長い歴史の中で幾度かの改修を経て、現代的な駅舎へと進化を遂げた鳥居前駅は、これからも地域のシンボルとして存在し続けるでしょう。その歴史と現在、そして将来への展望を理解することで、この駅の重要性を改めて認識できるのではないでしょうか。

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