鳥居清信 (2代目)

二代目鳥居清信の生涯と芸術

江戸時代中期の浮世絵師、二代目鳥居清信（にだいめ とりい きよのぶ）は、元禄15年（1702年）頃に生まれ、宝暦2年6月1日（1752年7月11日）に亡くなりました。彼は初代鳥居清信の三男であり、ある説では甥ともいわれています。また、二代目鳥居清倍と同一人物との見解も存在します。このように、清信の家族関係や彼自身の経歴については様々な考察があります。

通称は庄兵衛であり、父である初代清信が享保14年（1729年）に亡くなった際に、彼は二代目清信を名乗ることとなりました。しかし、初代が享保12年（1727年）に引退した際にすでに清信の名を使用していた可能性も示唆されています。

彼の奏する芸術は、主に漆絵、紅摺絵、そして肉筆浮世絵に焦点を当てられています。特に、彼の紅摺絵は当初初代の作品とされていましたが、時代背景や上演内容との不一致からこれらは全て二代目清信によるものと認識されるようになりました。清信の作品においては、初代の豪快さが失われ、代わりに柔らかい印象が特徴となりました。

作品紹介

二代目鳥居清信の代表作として、以下の三点を挙げることができます。

1. 「坂東彦三郎と沢村宗十郎」
- この作品は細判の紅絵であり、現在は城西大学水田美術館に所蔵されています。

2. 「二代目市川団十郎の渡辺綱」
- 漆絵の形態で制作され、同じく城西大学水田美術館に収められています。現代においても多くの人々に親しまれています。

3. 「四代目市村竹之丞のわん久と瀬川菊之丞のまつしま」
- こちらも細判の漆絵であり、大学の美術館に収蔵されています。

これらの作品は、清信の技術の高さや独自の作風を示す貴重な資料となっています。彼の作品は、浮世絵の中でも特に注目すべきものであり、彼の芸術的な影響はその後の浮世絵師たちにも及んでいます。

最後に

二代目鳥居清信の没年については、宝暦10年（1760年）以降ではないかとの意見もあり、享年は51歳とも言われています。また、彼の法名は智了院法厳信士であり、彼の生涯における活動や作品は今なお研究の対象となっています。彼の革新的なアプローチと独自のスタイルは、江戸時代の浮世絵に新たな風を吹き込んだと言えるでしょう。

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