鳥居隆

鳥居 隆（とりい たかし）教授のプロフィール

基本情報

鳥居隆教授は、1969年生まれの日本の宇宙物理学者であり、大阪工業大学のロボティクス＆デザイン工学部システムデザイン工学科の教授です。早稲田大学で理学博士の学位を取得した後、宇宙物理学の研究に従事してきました。現在は、理論天文学宇宙物理学懇談会のメンバーでもあります。

専門分野

鳥居教授の専門は、宇宙物理学と数理科学、さらには宇宙デザインやビッグヒストリーに関連するテーマです。具体的には、素粒子、原子核、宇宙線に関する研究を行っており、これらの分野において深い洞察を持つ研究者として知られています。

学歴と職歴

早稲田大学の理工学部物理学科を卒業した後、1996年には同大学大学院の理工学研究科で宇宙物理学を専攻し博士課程を修了しました。この間、前田恵一教授の下で研究を行い理学博士の学位を取得しました。その後、東京工業大学で研究員、日本学術振興会特別研究員として勤務し、英ニューカッスル大学で客員研究員としても活躍しました。

2000年には東京大学のビッグバン宇宙国際研究センターにて研究を行い、その後早稲田大学で客員講師として教育に携わるなど、さまざまな経験を積み重ねてきました。2006年からは大阪工業大学の工学部に助教授として着任し、2022年には現在の職位に昇進しました。

主な著書

鳥居教授は、著作にも定評があります。主な著書には、ベン・ギリランド著の『宇宙のつくり方』の共訳（真貝寿明との共著、丸善出版、2016年）や、火星移住計画と太陽系ツアーをテーマにしたPBL型授業を扱った日本物理教育学会の共著書（2019年）などがあります。これらの著作は、宇宙に関する教育的な内容を扱った学術書です。

研究活動

鳥居教授は、数々の重要な研究テーマに取り組んでおり、その中には修正重力理論における非線形ダイナミクスの解析や、加速器実験での高次元ブラックホール生成の理論的考察が含まれます。また、LHC実験を通じて一般相対性理論の検証と究極理論への探求も行っています。

国際会議での発表

国際的な研究者としても知られる鳥居教授は、複数の国際会議で発表を行っています。2018年の15th Marcel Grossmann Meetingでは「Nonlinear Dynamics in the Einstein-Gauss-Bonnet gravity」について発表し、2017年のソウルでの国際会議では「Colliding scalar pulses in the Einstein-Gauss-Bonnet gravity」というテーマで講演を行いました。

啓蒙活動

宇宙物理学の普及活動にも積極的に取り組んでおり、一般の市民向けには毎日文化センターの宇宙学講座『未知なる宇宙への誘い』の講師を務めています。中高生対象のイベントでも、火星移住について講演するなど、次世代への教育にも注力しています。また、メディアにも登場し、関西テレビの番組『かまいたちの机上の空論城』では専門的な解説を行ったこともあります。

山海を問わず、現在も宇宙の謎を追求し続けている鳥居隆教授。彼の活動は、次世代の科学者たちにとっての重要な指針となっています。

もう一度検索