鳥島 (佐賀県)

鳥島について

鳥島（とりしま）は、佐賀県唐津市の唐津湾に浮かぶ無人島であり、訪れる観光客にとって自然の魅力が詰まった場所となっています。この島は、唐津湾の西ノ浜から約700メートルの沖合に位置し、唐津港の入り口にあり、自然の防波堤として重要な役割を果たしています。特に、唐津市市街地からのアクセスが良く、夏になると遠泳やいかだレースといったイベントが開催されることもあります。

鳥島は、豊かな自然環境が魅力であり、老松が茂る美しい景観が広がっています。過去には営林署の保養林として訪れた人々に開放されており、昭和30年代までは有名な料亭「玄洋閣」が営業していました。この料亭では多くの人々が夏の訪問を楽しみ、汽船によるアクセスがされていたため、賑やかな保養地として親しまれていました。

さらに、島の観光振興を図るためにタイワンザルの放し飼いが試みられましたが、サルによる観光客や漁師への危害が報告されたため、この取り組みは失敗に終わりました。

現在、鳥島は完全な無人島となっており、瀬渡し船が予約制で運行されているものの、都市公園としての指定を受けています。これは、訪れる人々がこの美しい自然を満喫できるようにするための取り組みの一環です。また、カヤックやボートを利用してのアクセスも容易であり、自然学習の場としての利用が増えてきています。

島の南東側には砂州があり、満潮時には水没しますが、ここには鳥島弁財天が鎮座しています。この神社は神奈川県江ノ島神社から分霊されており、年に2回例祭が行われています。この祭りでは「弁財天祭り」と名付けられた島の清掃活動が行われ、地域の人々にとっての大切な行事となっています。

また、1950年代には唐津炭坑の最盛期を迎えており、その中で唐津湾を鳥島や高島まで埋め立てるという計画が持ち上がりましたが、炭坑の衰退とともにこの構想は実現を見ずに終わりました。

以上のように、鳥島は歴史的な背景と自然環境が融合した魅力あふれる無人島であり、今でも島の美しさを楽しむ人々にとって大切な存在であります。

もう一度検索