鳳来寺山自然科学博物館

鳳来寺山自然科学博物館の紹介

愛知県新城市に位置する鳳来寺山自然科学博物館は、地域の自然や科学に関する貴重な資料を展示し、訪れる人々に学びの場を提供する博物館です。1949年に設立された本館は、当初「田口鉄道自然科学博物館」としてスタートし、地域の自然を広く伝えるために尽力してきました。

歴史的背景

自然科学博物館の設立は地元の「東三河の地質と鉱物の会」の結成から始まりました。会員たちは田口鉄道の協力を得て、田口鉄道鳳来寺駅近くの公舎を改築し、同年に博物館を開館しました。このようにして誕生した博物館は、地域の自然科学に関する知識を広めることを目的としていました。

1956年には、鳳来寺町の設立がきっかけとなり、初代町長の加藤淳が地元の篤志家から寄付を募り、1963年に愛知県内初の公立自然博物館としての姿を整えました。この時、元鳳来寺村村長であった丸山喜兵衛氏が山林を寄付し、その資金をもとに博物館が開館されました。

展示の特色

鳳来寺山自然科学博物館では、地元の動植物や岩石、鉱物、化石など、多彩な資料が収集・展示されています。その展示方法は非常にユニークで、開館当初から「二重展示方式」という新しいスタイルを導入しています。1階では一般向けに分かりやすい内容を、2階では学術的で専門的な展示を行い、訪れる人すべてが楽しみながら学べる環境を整えました。

また、博物館では一般市民向けの野外学習会も開催されており、地域の自然についてより深く理解する機会を提供しています。このような活動を通じて、訪問者は博物館で得た知識を実際の自然環境に適用することができます。

定期的な改修・機能向上

当館は、利用者の安全を第一に考え、時折耐震補強工事や展示コーナーの改修を行ってきました。例えば、2003年から2004年にかけては耐震補強工事を行い、2010年には一部展示エリアの改修とバリアフリー化を進めました。これにより、より多くの人々が安心して訪れることが可能になりました。

利用情報

博物館は毎日開館しており、開館時間は8:30から17:00に設定されています。ただし、毎週火曜日は休館日で、祝日の場合は翌日が休館となります。また、入館料は大人220円、子供100円となっており、手軽に訪れることができます。

アクセス

アクセスは、JR飯田線の本長篠駅からの豊鉄バス「鳳来寺」バス停が便利です。そこから徒歩で約10分の距離に博物館があります。

このように、鳳来寺山自然科学博物館は地域の特性を活かした展示や教育活動を通じて、科学の魅力を多くの人々に伝える重要な施設といえるでしょう。

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