鷗友学園女子中学校・高等学校

鷗友学園女子中[[学校]]・高等学校：伝統と革新が織りなす女子教育の灯台

東京都世田谷区に位置する鷗友学園女子中[[学校]]・高等学校は、1935年（昭和10年）創立の私立女子中高一貫校です。完全中高一貫校として、高等学校からの生徒募集を行わず、6年間一貫した教育システムを提供しています。

歴史と伝統：東京府立第一高等女学校の流れを汲む

鷗友学園の起源は、東京府立第一高等女学校（現：東京都立白鷗高等学校・附属中[[学校]]の前身校）の同窓会である鷗友会に遡ります。1935年、東京府立第一高等女学校の復興に大きく貢献した市川源三を初代校長に迎え、その教え子である石川志づ（後の第二代校長・理事長）と共に、学園の礎を築きました。

以来、校訓である「慈愛と誠実と創造」を基軸に、生徒個々の育成に尽力。長年に渡り、多くの卒業生を社会に送り出し、その教育の質の高さが広く認められています。

教育の特色：聖書、園芸、ダンス、そして学年色

鷗友学園の教育は、一般的な教科に加え、聖書、園芸、ダンス（リトミック）といった特色ある授業が展開されています。特に、敷地内に設けられた実習畑での園芸授業は、生徒たちに自然と触れ合う機会を提供し、五感を育む上で重要な役割を担っています。また、リトミックを取り入れたダンス授業は、表現力や創造性を高めることを目指しています。

各学年は独自の学年色（黄、白、赤、ピンク、緑、青の6色）を持ち、制服や学校行事、その他様々な場面で活用されています。これは、学年一体感を育むとともに、学校生活に彩りを加える重要な要素となっています。特に運動会では、学年対抗の競技を通して、学年色の誇りが高まり、学校生活で最も盛り上がる行事の一つとなっています。特に、フィナーレを飾るむかでリレーは、圧巻の光景です。また、姉妹学年（ピンク-黄、赤-青、白-緑）ごとに伝統の「鷗友音頭」が踊り継がれるのも特徴的です。

クラブ活動：盛んな部活動と伝統の制服リボン

鷗友学園では、クラブ活動を「班活動」と呼び、運動班と学芸班に分かれています。進学校としての側面を持つ一方で、部活動も盛んであり、生徒たちは多様な活動を通して、個性を伸ばし、仲間との絆を深めています。

一部の班活動では、中学1年生が先輩から制服のリボンを譲り受ける伝統的な慣習があり、先輩後輩間の温かい交流が育まれています。

充実した学習機会：「プロフェッサー・ビジット」

鷗友学園は、生徒たちの学習意欲を高めるため、様々な取り組みを行っています。「プロフェッサー・ビジット」はその一例で、全国各地の高校を国立大学の教員が訪れ、最先端の研究成果や大学での学びの楽しさを伝える企画です。

2018年には、千葉大学大学院理学研究員の石原安野准教授による「ニュートリノで見る深宇宙」と題した出張講義が開催されるなど、生徒たちは最新の知見に触れる機会を得ています。

制服：時代と共に変化する伝統

鷗友学園の制服は、時代と共に変化を遂げてきました。かつては紺のボレロとジャンパースカートでしたが、1987年には夏服がグレンチェックのベストとスカートに、1996年には冬服が現在のグレーのブレザーへと変更されました。2006年には、制服生地の供給元変更に伴い、布地やセーターのデザイン、リボンの付け方などが変更されました。これらの変更は、時代の流れや生徒たちのニーズを反映した結果です。

専攻科：かつて存在した高等教育機関

1943年に設立された専攻科は、高校卒業後にさらに教養を深めたい生徒のための教育機関でした。短期大学に相当する内容でしたが、短期大学の認可を受けていなかったため、短期大学卒業扱いとはなりませんでした。戦況悪化で一時閉鎖されましたが、1955年に再設立され、1997年に閉鎖されるまで、多くの卒業生を輩出しました。

専攻科は、スイスなどの良家の女子のためのFinishing Schoolのような存在で、「一流の教師により一流の教養を身に付けさせねばならない」という理念のもと、質の高い教育を提供していました。

交通アクセスと著名な卒業生

鷗友学園は、小田急線経堂駅徒歩8分、東急世田谷線宮の坂駅徒歩4分と、交通アクセスも良好です。

卒業生には、女優の岡江久美子、小沢真珠、歌手土岐麻子、アナウンサーの桑子真帆、音楽評論家の湯川れい子など、各界で活躍する著名人が数多く名を連ねています。

鷗友学園は、伝統と革新を融合させ、現代社会で活躍できる女性を育成する、歴史と実績のある学校です。

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