鷲尾愛宕神社

鷲尾愛宕神社（わしおあたごじんじゃ）

福岡県福岡市西区愛宕にある鷲尾愛宕神社は、愛宕山の上に位置し、静かな環境の中で訪れる人々を迎えています。この神社は、伊耶那岐尊と天忍穂耳尊を祀る鷲尾神社と、火産霊神と伊耶那美尊を祀る愛宕神社が合併して成立したもので、現在は神社本庁の別表神社として多くの参拝者が訪れます。

神社の歴史

この神社の起源は紀元前72年にさかのぼります。景行天皇2年において、鷲尾山に初めて伊耶那岐尊と天忍穂耳尊が祀られたことが、鷲尾神社の始まりとされています。歴史の中でこの神社は幾度かの戦火に見舞われ、一時は衰退してしまったものの、多くの人々の信仰に支えられて復興を遂げてきました。

特に江戸時代には、福岡藩の黒田忠之が神社の霊験を受けて危機を乗り越えたことに感謝し、愛宕権現を勧請して社領を奉納しました。このことが、鷲尾神社をさらに発展させる要因となりました。明治時代には両社が合併し、「鷲尾愛宕神社」として新たな一歩を踏み出しました。

神社の魅力

鷲尾愛宕神社はその立地から、福岡市内や周辺海域の美しい景観が楽しめる観光スポットでもあります。また、近年ではデートスポットとしても人気が高まり、多くのカップルが訪れるようになっています。春には約2千本の桜が咲き誇り、その美しさは多くの花見客を惹きつけます。桜の季節は特に賑わい、家族や友人と一緒に訪れる人々で賑わいます。

神社周辺には映画のロケ地として人気の場所も多く、『網走番外地　悪への挑戦』や『ノン子36歳（家事手伝い）』、さらには『はなちゃんのみそ汁』などの作品でこの神社の姿が見られます。こうした映画の影響もあり、観光客の訪問が絶えません。

アクセスとその他の情報

福岡市内からのアクセスも非常に良好で、地下鉄空港線の室見駅から徒歩約12分で到着します。天神地区からは西鉄バスを利用して「愛宕神社入口」バス停まで行き、そこから徒歩約10分です。また、福岡高速環状線の愛宕出入口からも約1kmの距離でアクセス可能です。

さらに、1928年に開設された愛宕索道（ロープウェイ）が当時の便利な交通手段でした。戦争の影響で一時廃止されましたが、今なお神社近くにはその記録が残されています。

神社での時間は、訪れる人たちにとって心の安らぎをもたらす場所で、正月三ヶ日には多くの参拝客が訪れ、約70万人もの人々がこの神社に足を運ぶと言います。

鷲尾愛宕神社は、名所としての歴史とともに、集まる人々の思いを大切に受け入れ続けています。

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