鷲見恵理子

鷲見恵理子：国際的な活躍を続けるヴァイオリニストの軌跡

鷲見恵理子氏は、日本を代表するヴァイオリニストの一人です。1975年東京都目黒区生まれ。著名なヴァイオリン指導者である鷲見三郎氏を祖父に持ち、幼少期から恵まれた音楽環境の中で育ちました。3歳から両親と祖父の指導の下、ヴァイオリンを始め、並外れた才能を開花させていきます。

幼少期から研鑽を積む

恵理子氏は幼少期より才能を認められ、桐朋学園「子供のための音楽教室」に入室。その後、田園調布雙葉小学校、中学校へと進学します。小学生の頃には、既に高い演奏技術を有しており、第41回全日本学生音楽コンクール東日本大会小学生の部で第2位に入賞するなど、将来を嘱望される存在でした。中学校時代には、霧島国際音楽祭に参加し、国際的な舞台への第一歩を踏み出します。

ジュリアード音楽院での研鑽と国際的な成功

中学校2年生の時、恵理子氏はアメリカに渡り、名門ジュリアード音楽院プレカレッジとプロフェッショナル・チルドレン・スクールに入学。その後、ジュリアード音楽院に進学し、ドロシー・ディレイ氏やサミュエル・サンダース氏といった著名な音楽家から指導を受けました。研鑽を積んだ恵理子氏は、ミケランジェロ・アバド国際ヴァイオリン・コンクールで優勝という快挙を達成。カーネギーホールでのリサイタルでニューヨークデビューを果たし、1995年にはデビューアルバムをリリースしました。

イタリアでの活躍と意外なアルバイト経験

ジュリアード音楽院卒業後、恵理子氏はイタリア・ミラノを拠点に、ヨーロッパを中心に演奏活動を展開しています。ブルガリア国立フィルハーモニー管弦楽団との共演や録音など、精力的な活動を続けています。2006年には、同オーケストラのソリストとしてイタリア演奏旅行にも同行しました。

その一方で、恵理子氏は2018年にテレビ番組『激レアさんを連れてきた。』に出演し、意外なアルバイト経験を明かしました。ヨーロッパの貴族を相手に演奏活動をしていたことから、日本の居酒屋チェーン「鳥貴族」を貴族が集まるサロンと勘違いし、面接を受けてアルバイトをしていたというエピソードは大きな話題となりました。

鳥取県との繋がり

恵理子氏は、祖父である鷲見三郎氏の出身地である鳥取県米子市にゆかりがあり、自身もルーツを鳥取に感じています。祖父の没後、5年ごとの命日には米子市を中心に演奏会を行い、祖父の功績を称える活動を積極的に行っています。近年は鳥取県への訪問回数も増え、地域との繋がりを大切にしている様子が伺えます。

レコーディング作品

恵理子氏のレコーディング作品は、ソロアルバムやオーケストラとの共演作品など多岐に渡ります。代表的な作品には、デビューアルバム（1995年）、プロコフィエフのヴァイオリン・ソナタ第2番、グリーグのヴァイオリン・ソナタ第3番、そして2007年に発売されたサラサーテのツィゴイネルワイゼンなどを収録したアルバムなどがあります。これらの作品は、恵理子氏の高い演奏技術と音楽性を存分に見せています。

まとめ

鷲見恵理子氏は、幼少期からの厳しい鍛錬と才能、そして国際的な舞台での活躍を通して、世界的なヴァイオリニストとしての地位を確立しました。その一方で、飾らない人柄と、故郷への深い愛情も持ち合わせています。今後も、彼女からの更なる活躍に期待が高まります。

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